株式会社地域振興研究所 mail.kazusuga39@gmail.com

地域活性化のヘッドコーチとしての考え方 21世紀の方針

1.住民の意見を十分聞き、住民を理解しようとする姿勢があり、地域活性化の自分の考え方、やり方を押し付けない。

2.住民の能力を信じ、地域を良くしたいという情熱を持つ。

3.住民が失敗をしても突き放さず、住民を信じて待つ。

4.住民や地域に対して、常に謙虚である。

お待ちしています

須川塾の基本的な考え方



1.地方自治確立のための行動派地域興し集団づくり

2.地域興しの遺伝子づくり

3.地域のGPSづくり(地域の位置/ポジショニング確認)

4.塾生のナレッジマネジメント(Knowledge Management=地域智の共有)

5.地域のCEO(最高経営責任者)/COO(最高執行責任者)づくり

<自分学のすすめ>

知識の時代から知恵の時代へ、模倣の世界から創造の世界へ 発見から想像へ、計画から実行へ 夢を現実に、やらぬよりやって失敗しよう やらなければ何も変わらない 失敗して、成功の糧にしよう 自分の足元を見よう、まだやることがある。やれることがある さあ、やれることから始めよう
<地元学のすすめ>

<地元学のすすめ> 地域には地域の歴史と文化に根付いた宝物がある 先輩たちが残してくれた遺産である 我々はその遺産を伝承するだけでなく、我々の伝統を築いていく そして、次の世代に引き継いでいく 地域のすばらしさを感じることは自分がこの世に生きていた証拠を見出すことでもある 地域の宝物はすべての人のものである 気付くことから始めよう 我々の誇りと自信のために

自分学と地元学が大事である。

※ 自分学とは、自分の良いところ・魅力・長所・得意なことや悪いところ・短所・嫌いなことをちゃんと認識すること。すなわち、自分の身の丈を知る。自分を再評価し、自分の内なるエネルギーを確認することです。  

※ 地元学とは、地域の資源を再発見し、再評価し、その時代に求められる宝物として輝かせることです。地域の再発見活動は住民誰でも参加でき、誰でも実行することができます。地域に対して自分なりの意見を持つことでもあります。

<地域のために働く基本姿勢>

私は、この町を良くしようと考えています。しかし、私の考えを押し付けようとは思っていません。なぜなら、この町を良くしようと一番想っているのは、この町に住んでいる皆さんだからです。日頃考えておられる皆さんの想いを実現に向けてシナリオを作り、誰がいつまでに何をするのか、さらにそのための予算のあり方を研究し、できるだけ早く行動に移し、できるだけ早く実現するよう支援するのが私に課せられた使命と考えています。

 私には解決できるだけの予算も持ちませんし、地元に協力してくれる人も知りません。ましてや地元の資源の良さについても、地元の皆さん程知りません。しかし、地元の良さが他の地域の人に伝わっていないということを知っています。

 すなわち、紛争国で武器も金も地元の人脈も無い国連が、健全な国になるように地元の人の考える国家樹立に向けて、自立のために協力している姿を想像してもらうと私の立場もわかってもらえるのではないでしょうか。

 私は現場からの発想で地域づくりをしていきます。現場重視の姿勢です。なぜなら、机上のプランでうまくいった例を知らないからです。デパート老舗の三越でも「商売は現場にあり」「顧客の声は現場で聞け」と現場重視です。経営者は現場に出て、肌で感じる変化を大切にしています。だから、現場のプロを育てることに力を注いでいるのです。

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20xx年xx月xx日
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私は地域のヘッドコーチです。

 私は株式会社地域振興研究所の須川一幸です。  現在、泉村と白水村の卓越のムラづくりのお手伝いをしております。  私はコンサルと言うよりも、村のヘッドコーチ(野球の組織/監督が村長)として手伝っております。選手は村民全員です。観客は村を訪れる交流人口(観光客や出張で訪れる人など)です。選手が活躍しはじめて観客に喜んでもらえると思っています。  さって、卓越のムラづくりは経済振興を目的に進められている事業ですが、前提条件があります。それは人づくりができていて、村に文化が芽生えており、村民が村に誇りを持ち、村を良くしようと思っていることです。さらに、村の人々が協力し合い、地域のイメージアップに貢献しようとする意志があることです。  経済振興は村や町によって方法論は違いますが、地域内循環型市場の形成と選考型市場の形成の2つの手段があります。地域内循環型市場は「多品種少量生産」を前提とし、商品は極めて土の匂いのする地域内の産物であり、手間を惜しまず愛情を込めた質の高い商品を、地域を訪れる「交流人口」に提供する=交流人口を活用した市場形成のマーケティング戦略です。代表はグリーン・ツーリズムの発想です。選考型市場は(地域内選考型市場~広域選考型市場~全国的選考型市場)単品によるマーケティング戦略であり、市場の成長に合わせて地域内の農家の原材料生産量を順次増加していく方策を講じると同時に、品質の確保・向上のための生産者意識の高揚、地元ブランドに対する自信を確立し、品質を低下させるような生産量の水増しは決して行わない。1つの戦略作物を選定し、地域一丸となって共選共販体制によって市場優位性のある商品を市場に送りだす。いわゆる「マスブロ&マスセール型」のマーケティング戦略です。  いずれにせよ、村民が経済的に豊かにならないと文化的に精神的に豊かになれないのが現実です。心の豊かさを求めている現在、経済的な心配事がないようにしていくことが大切ではないでしょうか。  私は、村の中に経済的な効果が出てくるような仕組み=システムをつくるのが目と思っています。

参考文型:「分権時代の地域経営戦略」(平野繁臣、松村廣一著)            「高齢社会福祉と地域計画」(小坂善治郎著)

論文1 波及効果大!地域振興イベントが元気だ!!

  ■桜1本に20万人  「水の生まれる里」として南阿蘇の観光拠点になっている熊本県阿蘇郡白水村。8つの水源があり、絶え間なく湧き出る清らかな水とせせらぎの音は、訪れる人々の心を満たしてくれる。環境庁の日本名水百選にも選ばれている白川水源は毎分60トンもの湧水量を誇り、年間50万人もの観光客で賑わっている。その近くに「一心行の大桜」はある。樹高22m、枝の差し渡し30m。南阿蘇の南郷谷の真ん中に淡い薄紅の花をつける山桜である。  南阿蘇の魅力をPRし、産業振興に結びつけようと、この桜をもとにした観光振興イベントが3年前から開催されている。初年度7万5,000人を集め、地域活性化の芽が出て、農家で生産された新鮮な野菜や果樹、加工グループが開発した特産品など合計1,800万円の売上げを達成。2年目は20万人の動員(16日間/大型バス5,100人、マイクロバス1,620人、普通車15万5,992人、二輪180人、列車やタクシーその他で3万7,200人)で、主催者は駐車台数34,149台×500円=約1,700万円の駐車場収入をはじめ約1,800万円を集め、総事業費2,500万円のうち、村の負担金は700万円ですんだ。イベント経費は1人あたり35円の費用ですんだことになる。さらに出展者の売上げは3,800万円(前年の約2倍)となり、農家のヤル気が向上し、地元加工グループが3つ旗揚げし、常設の物産館「自然庵」への出荷体制も整備してきた。

■年間通じての動員増を目指して  期間中の村内主要観光施設への入り込みは5万4,000名で対前年比151%、周辺町村の観光施設への入り込みも約30%増加した (広域観光の拠点としての役割を担った) 。  今年は3月26日から4月9日まで「第3回南阿蘇桜さくら植木まつり」と題し、昨年以上の動員と売上げを目指している。4月8日の阿蘇登山道の無料化に伴い、阿蘇観光が活発になることが予想され、福岡都市圏(現在動員比率17%)からの動員を増加させ、イベントの時だけでなく、年間(阿蘇の四季物語を企画中)を通じての動員増を狙っている。

■九州は元気印!    九州は東アジアの中心!を合言葉に、観光と農業で生きる九州を世界に売り出す予定であり、21世紀は東京が地方になるのではと少し心配しながら、九州の片隅からレポートしました。九州は元気印です。バブル崩壊後低迷している日本の経済の活性化のヒントを田舎の町や村から学ぶのもひとつの方法では。

論文2 グリーン博成功の要因

  • 1.花と緑のきれいな色や香りを十分楽しめる会場づくりができている 車椅子利用者や高齢者、幼児も会場で楽しめる雰囲気をだしている 花や花卉の種類が多い(1100種類、100万株) 芝生で幼児がでんぐりがえしをして遊んでいる    

    2.体験型催事が多く取り入れられ、創作した物を持ち帰れる 世界にひとつしかない自分のものが創造できた喜びはかけがえ のない思い出となっている (呈茶を含めると、延べ52,702人が参加体験した) リピート客の拡大の大きな要因となった

    夢 花 館・・・・・・・カルチャー教室(延べ 3305名参加)

    夢 花 館・・・・・・・体験コーナー(延べ 14440名参加)

    花まち1丁目・・・・・ハンギングバスケット講座(五番館)(延べ 1929名参加)

    木ぼっくりの家・・・木に親しむ体験(平日は紙絵あそび)(延べ 12462名参加)  

    3.夢花館が来場する度に変化している驚きが来場促進につながった 会場内でよかった庭園・花壇・施設でNo1(55.8%の支持) 体験コーナー、ギャラリー、花爛漫が時期をずらして入れ替えを行った   

    4.休憩できるスペースが多い 広い芝生広場(フローランテ側、ステージ側)

    花まち1丁目・・・・・・弐番館(呈茶) (延べ 20566名参加)

    ハーブガーデン・・・・・ハーブティ

    森の中のベンチ 

    5.パスポート券が2000円と安価であったため、リピーターが 増えたまた、駐車場が無料であることも魅力的であった

    6.アスファルトが少なく、歩いても疲れが少ない  

    7.ボランティア参加(約800名登録)で県民総参加を演出 花摘みボランティア、会場サービスボランティア(貸し出し業務)  

    8.数多いステージイベント

    9.市町村催事と物産展の連携 ステージイベントだけでなく、ふるさと市場での特産品の販売を同時に行うことにより相乗効果がある 

    10.英国式庭園を宣伝の目玉とすることにより、必ず訪れたい場所を演出した   

    11.運営スタッフのおもてなし教育が徹底され、スタッフも現場で来場者の花の名前の質問などに正確に答えようと努力し成長していった。スタッフ(コンパニオン、アルバイトスタッフ、ボランティア、クリーンスタッフ、警備員)の挨拶を誉める来場者が多かった    

    12.天候に恵まれ、来場者の活動に適していた (会期中雨は14日/65尾、特に土日祝日は4日間だけであった)    

    13.花の管理、運営の指導など運営スタッフが一生懸命働いた 県職員、市職員が日頃の公務員業務とは違い、来場者優先で何事も考え、来場者に喜ばれる(顧客満足度)努力を惜しまなかった。民間の応援・支援部隊はプロとして徹底的に支援した   

    14.事前イベントとして県下くまなく花緑体験催事を実施して、開催に向けて盛り上げていった          

    波 及 効 果

    1.宮崎の民間会社のイベント・ノウハウが向上したサミット(閣僚会議)開催のための運営ノウハウが蓄積された 

    2.宮崎の花卉産業が活性化した(会期中は花の市場単価が上がり、業界が利益をだした。県民はグリーン博会場で花と緑に親しんだ。そのため、会期後は市場単価が下がり、自宅で楽しむ県民の利益が向上するという構図が出来上がった) 

    3.県民の花と緑に関する興味が醸成され、宮崎市が引き続き展開する「フローランテみやざき」での活動が活発化することが予測できるようになった   

    4.市内の経済波及効果も大きかった(金額予測 計算中)ホテル宿泊数の増大レストランの売り上げ増(特に仕出し弁当は特出した)飲食街の売り上げ増交通関係の売り上げ増(バス、タクシー、JR、高速道路)ガソリンスタンドの売り上げ増 など   

    5.国際会議参加国への宮崎県の知名度向上(オランダ、ニュージーランドでは新聞で紹介された)   

    6.全国の花緑関係者への宮崎県のイメージ向上    

    7.国に対する宮崎県のイメージ向上  

    文責:須川一幸(日本イベント協会福理事長・気優秀本部長、イベント業務管理者)


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論文3 地域活性化の基本的な考え方

  • まちづくりの流れは、シンボル的な施設建設や一過性のイベント展開の時代から、地域の総合的な魅力で勝負する時代に変化してきた。その担い手は「人」である。まちづくりへの住民参加の在り方、枠組みをどのようにつくるかが鍵となり、「住民参加の時代」さらに「住民活動展開の時代」へと突入している。まちの将来像を実現するためには、データ解析、ワークショップ、グループインタビュー、ブレーンストーミング、ヒアリング、シナリオライティング、KJ法など様々な手法があり、その市町村に合った展開が望まれる。時分達のまちのあるべき姿を見い出し、それを実現するためにはどのような方向を目指し、どのような方策を積み上げれば良いか、そのためにはどのような運営やオペレーションのシステムを構築し、どのような施設を整備する必要があるのか等の目標をしっかり定めて、先にソフトを立ち上げ、そのソフトに合うハードを建設する。そんな住民からの盛り上げで、住民・民間・行政が対等に協力し合える「元気・活気・ヤル気」のまちづくりの手伝いができたら良いと考えています。    

    1.須川の地域活性化の基本的な考え方

    ●箱物行政への批判(ハード優先のまちづくりの限界)

    ●ソフトからの発想でまちづくりする時代 (コンピューターはOSとアプリケーションソフトが必要であり、その後に人間の頭の中をインプットする必要がある) (ハードのソフトとソフトのソフトが必要)

    ●住民参画時代、住民活動展開の時代 (住民自らが企画から実施まで行う時代の到来) (地方の時代、地方分権の時代から地方が主役の時代) (特に21世紀九州は東アジアの中心になる。東京は地方になる)

    ●女性の視点を活かしたまちづくりの時代/男女共同参画社会基本法など (母、妻、女、主婦の観点が重要) (特に長寿社会の到来、少子高齢化、次世代の教育)

    ●人づくりと文化づくりができていない町は活性化しない (地域資源の再発見活動、タウンウォッチング、ワークショップ等の手法)

    ●地域経営の考え方をもった市町村が生き残る(バランスシートもひとつ)    

    2.全国の地域活性化の事例

    ●東の掛川(静岡県掛川市/生涯学習の都市、全国お茶サミット、城復元/榛村純一市長)

    ●西の綾(宮崎県綾町)

    ●話題性で地域をリード・・・岩手県東和町(全国東和町)

    ●祭りやイベントでまちづくり・・・高山市/高山祭り、岸和田市/だんじり、福岡市/山笠

    ●町並みを活かした観光地づくり・・・妻籠宿

    ●特産品開発で経済の活性化・・・高知県馬路村/ゆず

    ●高齢者の知恵を活用・・・愛知県足助町「三州足助村」、岐阜県美並村「郷土資料館」

    ●九州の代表・・・鹿児島/宮之城町、志布志町、隼人町、宮崎/綾町、熊本/小国町、白水、泉村、大分/大山町、湯布院町、緒方町、福岡/杷木町、浮羽町、吉井町、八女町、佐賀/鎮西町、七山村、江北町、長崎/宇久町、壱岐の各町    

    3.五ヶ瀬町の例

    ●グリーン・ツーリズムにいち早く取り組む。全国のモデルとなっている。 10年前/ふれあいの里と県民生協との交流(田植え、稲刈り、夜神楽、キャンプなど) H元年から県北フォレストピア事業・・・学びの森学校、フォレストインストラクターなど H5グリーンツーリズムモデル地区指定~夕日の里づくり

    ●3つの地区に1つづつの核(鞍岡地区/五ヶ瀬ハイランドスキー場、三ヶ所地区/Gパーク総合運動公園と木地屋、温泉館計画、桑野内地区/夕日の里・ワイナリー計画)で、良い意味での地区間競争でより良い地域づくりを住民の手で

    ●ソフト先行で企画運営力ある地域リーダーづくり・・・夕日の里フェスタ10月

    ●地域文化・伝統文化を大切にし、後継者を育成、誇れるふるさとづくり(神楽、踊り、太鼓)荒踊(国指定重要無形民俗文化財)、ばんば踊、臼太鼓踊、団七踊、棒術

    ●経済の活性化が課題 (特産品開発/買ってもらえる商品づくり、地域循環型市場形成) お茶、花卉類、果樹(ぶどう)、椎茸、ヤマメ

    ●少子高齢化社会に対応した長期総合計画づくり。視点は東アジアの拠点は九州、広域連携と村社会の存続、地区ビジョンを地区住民自らが作成(14地区/3地区のビジョン)。住民、地区、行政の役割分担を明確化。 旧西臼杵(高千穂、日之影、諸塚、椎葉、五ヶ瀬)、熊本県側の経済圏 九州中央観光協議会(15)R218沿線公営観光施設等連絡協議会(12)九州ハイランド活性化協議会(14)九州中央地域連携推進協議会(77)などに参加

    ●役場が自分たちに何をしてくれるのではなく、自分たちが地域のために何ができるかを問う (ケネディ大統領ASK NOT WHAT THE COUNTRY CAN DO FOR YOU,ASK WHAT YOU CAN DO FOR THE COUNTRY)

    ●働く場所の確保(産業の振興)、健康福祉のまちづくり、地域文化・伝統文化の継承で後継者育成、五ヶ瀬川源流を守る誇りある人づくり、都市との交流    

    4.宮崎県の市町村への提言

    ●よその市町村の真似をしない。地元の資源をもう一度チェックする。何が地元の宝かを認識する。(only oneを目指す)

    ●若者の意見を取り入れる。失敗を恐れずやらしてみる。TRY&ERROR(試行錯誤)、失敗は成功の素。

    ●先入観、既成事実にとらわれないこと。逆転の発想も必要。

    ●継続は力なり。

    ●負の遺産は次世代に残さない。次の時代に我々はトーチをバトンタッチする責任がある。

    ●もっと広域連携する(県境を越えて/鹿児島と、大分と、熊本と・県を飛び越えて/高知と和歌山と、千葉と、黒潮文化圏・サミットを利用して国際交流を)

    ●グリーン博の成功を実のあるものに

    ●県職員である学校の先生がもっと勉強してほしい。情報化社会に遅れる。ターゲットである子供の心理を研究すべき。   

    5.まとめ

    ●須川は野球でいうヘッドコーチとしての役割。首長が監督。選手は住民、役場職員。 (観客は交流人口。昔は観客は住民だった)

    ●ヤル気のある人、バカになれる人、専門的能力のある人、バランス感覚のある人、相手の立場になって考えることのできる人が揃えば、老若男女関係なく地域を引っ張る機関車はできる。あとは、その人たちの足を引っ張る人がでないような環境をつくれれば地域は活性化する。(地域づくりにはバカ者、よそ者、若者が必要とよく言われる)

    ●地域づくりに報告書は必要ない。必要なのは行動である。概論ではなく具体的な手法が大切である。

    ●言って、やってみせて、やらせて、誉めて、人が動く


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論文4 特産品、成功の秘訣

  • 1.はじめに 「売れる商品づくり」とか「消費者の顔の見える販売」「生産者の顔の見える特産品づくり」など様々な方法で地域特産品の生産・加工・販売を計画されているが、「買う」という発想が欠けているようである。生産者も買う側のケースも多くあるわけだから、「こんなもの買わない」「こういうものだったら買う」と自分なりに購入動機の基準を持っておられる。しかし、ご自分が生産・加工する場合、この「買う」というキーワードを忘れている。「売る」ことから「買う」ことへの気持ちの変革が必要である。「買っていただく」わけだから、「買う」側の気持ちで生産・加工することが肝要と思う。  

    2.地域特産品のマーケティング戦略には2つの方向がある 1つは、自己の地域内に循環型市場を形成し、魅力の源に育成しようという考え方が、「多品種少量生産」を前提とした「地域内循環型市場の形成」を積極的・意図的に進めようというマーケティング戦略である。調べる?生産する?流通する?販売する?消費する?調べるというサイクル(円運動)を地域内で完結する「循環型市場形成」であり、その特産品は極めて素朴で、土の匂いのする地域内の産物であり、先人から受け継がれた手間を惜しまず愛情を込めた質の高い特産品を、地域を訪れる「交流人口」に提供する=交流人口を活用した市場形成のマーケティング戦略である。交流人口の増加と定着化を推進することが鍵である。グリーン・ツーリズムの考え方がその代表である。 各地に地域の物産館・直売所(多くは道の駅に併設されている)が建設され、地元の新鮮で安全な野菜や果物を中心に、地域特産品や加工品を地元住民や周辺の地域住民、交流人口に販売されているのがそれである。地域内循環型市場の形成の仕組みづくりが課題となっている地域が多いのも現実である。 2つ目は、特産品単品による「選考型市場形成」(地域内選考型市場?広域選考型市場?全国的選考型市場)のマーケティング戦略である。市場の成長に合わせて地域内の農家の原材料の生産量を順次増加していく方策を講ずると同時に、品質の確保・向上のための生産者意識の高揚、地元ブランドに対する自信を醸成し、産地化を推進する。農協が推進しているように、一つの戦略作物を選定し、地域一丸となって共選共販体制によって市場優位性のある特産品を市場に送り出すという、いわゆる「マスプロ&マスセール型」のマーケティング戦略である。 例として地域の土産品として全国区になった九州各県の代表は、「博多・辛子めんたいこ」「鹿児島・さつまあげ、かるかん」「大分・関サバ、関アジ」「熊本・からし蓮根、馬刺し、トーフのみそ漬」「長崎・カステラ、チャンポン」「佐賀・小城羊羹、丸芳露」「宮崎・冷や汁、地鶏、チキン南蛮」等があげられる。 地域特産品の販売戦略は、当初グリーン・ツーリズム等の地域内循環型の市場形成であり、あくまでも大市場(都市部)から交流人口を地元に呼び込み、地元で消費してもらう仕組みを構築することである。地元を良く知ってもらい、地場の味を堪能してもらわないと、市場商品として開発・販売してもファンはつかない。交流人口を引き付ける磁場づくり(磁石のように)すなわち、地域CIが大切なことがわかる。そのためには、特産品に対する地域の考え方を統一し、住民全員で売り出すことを考えなければならない。 まず、特産品(新鮮な野菜、果物、花卉類、畜産物、活魚などを含む)の生産体制と集出荷体制を整備し、「新鮮」「美味」「健康」「安全」「安心」「簡便」「廉価」な商品として、安定的に供給できる体制を整える必要がある。 地元の物産館や直売所で特産品の売上を伸ばすには、定番商品である「新鮮とれたて野菜(キャベツ、白菜、ダイコン、ニンジン、ネギ)」(福岡都市圏の場合)に力を入れ、入口近くか軒先に陳列することである。当然切りの良い価格(100円、150円、200円)の設定が望まれるし、近隣の量販店より1割程度安く値付けするとなお良い。自家用車で来店されるケースが多く、重い味噌でも1kg?2kgは売れ筋で、5kg?10kgの買い溜め派まで存在するのが特徴である。(ちなみに、都市部では300g?500gが味噌の売れ筋)米は5kg?10kgが主流である。(都市部では2kg?5kg) さらに、交流人口を増やすには、地元で季節に合ったグルメと体験を中心としたイベントを創造し、農業と観光が一体となった地域施策として定着していくようにシステム化する必要があるは当然であるが、その地域がターゲットとする大都市圏へ絶えず情報発信していく必要もある。九州517市町村の地域特産品アンテナショップ・TNCふるさと一番館はテレビ番組と連動したアンテナショップとして、テストマーケティングやテスト販売として利用されている。 農産品のイメージ(庭先野菜=農家の人が食べている安全で、健康に良い、新鮮な野菜)を利用した、販売を兼ねた情報発信事業は今後大都市の商店街や量販店での朝市やフェアとして活発になってくるものと予想される。 したがって、地域では交流人口の増加を図りながら、自らの地域にその交流人口を顧客対象とした新たな市場を創造し、各種地場産業と連携・複合化を図りながら、農業の活性化を図る、と同時に、住む人々にも、訪れる人々にも快適な生活環境・生きがい体験を提供する環境を整備するための農業・農村CI運動の推進を目的に、地域内の各種交流拠点(物産館、観光施設、史跡、公園など)となる核・周辺市場(施設)を整備し、そこでのマーケティング活動を実施し、その活動が地域全体に波及効果を生み、地域全体の振興を図ることになる。さらに、相乗効果を図り、そのイメージを形成するために、地域の特産品(最初は特に庭先野菜)をマスプロ・マスセール型で都市部にマーケティング展開する図式が見えてくる。    

    3.市場は変化している 域内市場と域外市場では消費者(生活者)の意識が異なり、ライフスタイルも当然異なる。域内市場で売れるようになり、地元の住民がまずファンになり、その人々の口コミで広がり、域内循環型市場の形成となる。そして、徐々に域外市場への拡大を目指す。段階を経た流通戦略をたてないと買ってもらえない。何故だろう?地域のイメージが売り込まれていないのが最大の原因である。その特産品の地域情報が伝わっていないために、その特産品の良さが理解してもらえないのである。 農産品の加工品は味噌、漬物、ジャムの3点セットが多く、それ以上の開発が進んでいないのが現状である。(地域によってはジャムの替りにカリントウ、焼酎、アイスクリーム、団子、ドレッシング等が入る)しかし、ジャムを例にとると、域内ではジャム(200g)が500円?600円で売られているが、域外(スーパー)では250円以内でないと売れない。さらに、70gで150円というのが主流であろう。漬物も域内では500円でも売れるが、域外では200円以内でないと売れない。 最大の要因は、購買者(主婦が8割)の意識である。域内では都市部の主婦が旅行気分で購入しており、興奮状態で土産品を選んでいる。域外では主婦は毎日の買い物として家計簿との相談で選択している。冷静である。したがって、域外では量販店の価格評価調査(比較対象商品の分析)が必要であり、ターゲット地区の家計支出調査が必要になってくる。ターゲット地区では、高菜漬は198円なのか、158円なのか、98円なのか、売れ筋を知っておかないと、域外戦略商品の開発ができないのである。 地域特産品にとって追い風の今(デパートの贈答品は地域産品が50%の支持率であり、健康・安全志向は高まる一方である)都市部での地域特産品の販売においては、次の点を考慮する必要がある。

    ◇45歳以上・工夫する(工夫世代)・・半製品が売れる 35歳以下・選択する(選択世代)・・レンジ商品が売れる(調理済商品/レトルト、冷凍)

    ◇個食化の時代・・・単位が1人前(トライアルサイズ、お試しサイズ→お得用)

    ◇利便性(手抜き)・・・乾燥食品(お湯かけるだけ)・・・調理済、素材              

    ◇購入基準  経験・知っている・・・自動反応行動商品       市場認知率60%以上を目指す・・・市場力10%以上となる

    ◇情報発信方法(金かけずに)・・・売れるようにするためには    ストーリーのある商品、シーン(場面)のある商品の開発    美味しいドラマづくり、健康にこだわり、お金に変えるソフト

    ◇大ヤング時代(気持ちは若い)

    ◇無農薬無添加への思い     大豆調査  40代・・・国産大豆支持80%以上                有機大豆支持50%以上     (現状は国産大豆供給率3%)・・・転作奨励    50代、60代も同様、20代は反応せず    一方、域内の物産館・直売所では次の点が求められている。

    ◇消費者に求められている農産品、加工品の販売(域内販売の場合)    健康、新鮮、美味(手作り、ふるさとの味)、安心、安全    値ごろ感、簡単便利(簡便)    デパートやスーパーにあるもの、青いトマトはいらない、売れない

    ◇市の雰囲気に浸る環境づくり(値引交渉、生産者情報入手)    神社の夜店の例(その場で調理、食べられないものはイベント化)    私がこういうふうに作ったんです    (こだわり、生産者の顔の見える農産品=責任販売/作る責任、売る責任、     対面販売)

    ◇消費者との交流による情報入手・消費者との接点づくり(生産に生かす)    試食による味覚調査    高い安いの評価基準    容量の多い少ないの評価基準    こんな食べ方ありますよ   

    4.工業化への進展 域外市場へ売り込む商品をつくるためには工業化が必要である。価格を下げるためには原価を下げる必要がある。品質を一定に保つためには品質管理を徹底する必要がある。さらに、パッケージ・包装・値付けラベリング・衛生面を考慮した全自動化、レトルトや乾燥のための設備等工業化の必要性が叫ばれるようになっきた。特に、食品加工業からの技術移転問題は今後の課題として重要な位置づけとなろう。  

    5.売れる地場産品の付加価値化と地域戦略商品(特産品)化に向けて 地域特産品開発の考え方としては、地場産品の流通対応としての地場産品の付加価値化を図る考え方と、地域の活性化にあわせた地域の独自性を打ち出した地域戦略商品(地域特産品)の開発の二通りが考えられる。 地場産品の付加価値化 地場産品の付加価値化は、第一次産業である農林水産業生産物の素材流通から、その生産物に付加価値を付けることによって、流通における優位性を図る。 地場産品、特にここでは農産物を例に取ると、農産物の有機栽培、1次加工、1.5次加工、2次加工等があげられる。 通常、地域における特産品開発は、ここでいう1.5次加工品(半製品食材等)、2次加工品 (商品)を考える場合が多いのが現状である。 ★農産物の流通対応としての付加価値化商品開発の課題 ①有機栽培、1次加工品、1.5次加工品については、市場流通をはじめ、量販店等との直接取引(産直)の商品として優位性が図れる。 ②2次加工品については、民間企業との競合(年間4?5,000アイテムの新商品が開発され生き残るものは100アイテムをきる状況)が大きくなる。 ③流通企業との取引においては、品質をはじめ、量の確保や安定供給の必要性が生じ、生産体制の確立、加工場等の機械化、近代化等による効率化を図るための設備投資が大きくなる。 ④市場調査、消費者ニーズの把握、商品市場の把握、競合商品調査等商品に関するマーケティング事実の把握・整理および開発商品の流通特性、販売目標の設定、販売促進等のマーケティング戦略の展開が重要なポイントとなってくる。       地域戦略商品の開発 地域戦略商品(特産品)とは、 ☆「地域の素材」を使って、 ☆「地域の人(労働力)の手」によって、 ☆「その地域の独自の加工法または地域の独自性」をもち、 ☆「独自の付加価値」をつける ことによって産出された地場産品であることはいうまでもない。また、地域での採れたての新鮮な農産物、水産物、林産物など、新鮮なものをその地域内で提供する場合はそのまま地域の産物として人気のある商品となる。これら地域における特産品については、地域の独自性を打ち出し、地域活性化の重要な戦略商品として開発することが重要である。

    ☆何処にでもあるものではないものがほしい  希少性の期待

    ☆ここでしか手に入らないものがほしい  限定的販売の期待

    ☆その地域らしいものがほしい  地域アイデンティティ

    ☆好みにあったセンスの良いものがほしい  ハイセンスの期待

    ☆まがいものでないものがほしい  本物の期待

    ☆販売価格はリーズナブルなものであってほしい   適正価格の期待

    特産品の開発に当たっては、地域の資源・素材を総点検することが望ましい。資源には地域の産品など目に見える資源と、歴史など目に見えない資源とがある。見えない資源は一見産品づくりには無関係なようでも、テーマづくり、ネーミング、パッケージなどを考えるうえで役立つものである。

    ☆見える資源

    地域で採れる特徴的な素材、産物、人材、加工技術等

    ☆見えない資源

    地域の歴史、文化、遺産、民話、伝説、気象、風土等

    ★地域戦略商品開発の課題 ①地域の活性化に寄与する戦略商品として、地域のイメージを十分に反映した商品とすることが重要となる。 ②大きな市場を対象としない。そのため多種少量生産体制となる。 ③地域の独自性を活かした商品として、交流人口を主体とした口コミによる流通。 ④地域の歴史資源、文化資源等からの発想による商品の場合、不足材料について新たな開発(新作目)が生まれる。

    参考文献:

    「分権時代の地域経営戦略」平野繁臣・松村廣一著、同友館

    「高齢社会福祉と地域経営」小坂善治郎著、中央法規

    「佐賀県杵島郡江北町特産品開発委員会資料」江北町商工会


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論文5 都市農村交流による地域づくり ---五ヶ瀬の新しい試みの実証研究---

  • 1.研究の背景  

    宮崎県西臼杵郡五ヶ瀬町は九州のまん中地域に位置し、大分県、熊本県、宮崎県の県際市町村との交流を深め、観光では九州どまん中観光協議会(大分県4市町、熊本県9町村、宮崎県2町の計15市町村で構成)で活発に活動している。  昭和61年から宮崎県民生協との産直取引を機に生産者と消費者間でふるさと交流が始まり、生協・JA・町が共同で三ヶ所地区に整備した宿泊施設「ふれあいの里」(ふれあいの里管理組合)を拠点に「田植えツアー」や「稲刈りツアー」等の体験交流や生産者が消費地に出向く年末の「しめ縄交流」等様々な事業を展開してきた。  そして、平成5年に農林水産省の「グリーン・ツーリズム モデル整備構想等策定市町村」の指定を受け、町内で討議を重ね、中核拠点地域として桑野内地区を選定した。桑野内地区では「夕日の里づくり」運動として、体験イベント部会と特産品郷土料理部会を立ち上げ、福岡県民を対象とした「夕日の里ふるさと体験交流ツアー」と夕焼けをバックに開催される「夕陽の里フェスタin五ヶ瀬」を中心に、都市との交流を深めてきた。郷土料理の「地鶏のバーベキュー」や「にしめ」等に舌鼓を打ちながら交流している姿は「里帰り交流」として「第2のふるさと」を求める都市住民に受け入れられている。特産品も「椎茸の辛子漬け」「なすの辛子漬け」等地元産の椎茸やなすを使い好評である。  そこに、五ヶ瀬ワイナリー建設構想が持ち上がり、どのように取り組んでいくか検討が始まった。  

    2.研究の目的(実験の狙い)  

    平成6年から7年間検討・推進してきたグリーン・ツーリズム事業(夕日の里づくりとして少人数でも良いから五ヶ瀬ファンをつくる活動)とワイナリーのための観光客誘致事業(観光バスで大量動員をする活動)との二者択一か、連携か、等推進する方向性を再検討する必要が出てきた。  都市農村交流で全国的に行われていることは、都市住民に向けて「田舎体験をしませんか」「体験交流に参加しませんか」「特産品を定期的にお届けします」と、農村側からの呼びかけであり、それに応じた都市住民が観光目的に農村を訪れたり、農村の特産品を自宅に居ながら楽しめるという一方通行の交流である。農村側がすべて準備し、ある時は行政の支援(補助金)を仰ぎ、都市住民のために働くことである。  桑野内地区では、地区農民の「双方向の交流を目指したい」「家族付き合いをしたい」「何度も交流したい」との気持ちを大切に、ワイナリーと連携しつつ、五ヶ瀬流の都市農村交流ができないか実験をすることになった。

    3.五ヶ瀬流都市農村交流の実証実験    

    桑野内地区の「夕日の里づくり推進会議」では、将来グリーン・ツーリズム拠点施設を建設する時のために、ソフト事業を立ち上げ、住民が来町者を満足させるおもてなしができるように準備に入った。基本的な考え方は、「何度も訪れてくれる人を大切にしよう」「五ヶ瀬を愛してくれる人のために役立とう」である。そして、誇れるものはないか、リピートしてもらえるにはどうしたら良いかを討議していった。地元の良さや宝物を探す「タウンウォッチング」、それに続く「ワークショップ」。やれることからスタートしようとの合言葉で、各々が役割分担を決め、個人がやること、地域でやること、役場に依頼しなければできないことに分け、改善提案を出し合った。活動の柱となっている「夕日の里ふるさと体験交流ツアー」の受入家庭の拡大と受け入れ研修会の徹底。川遊び、ヤマメのつかみ取り、バーベキュー交流(ホームシテイ対面式、コンニャクづくり、農家でごろり)、彫刻シンポジウム参加、特産品販売、そうめん流し等、参加者が疲れないように、のんびり過ごせるように里帰りプログラムに工夫した。「夕陽の里フェスタin五ヶ瀬」の手づくりの魅力付けと地元の産業のPR。ステージでの郷土芸能(神楽、太鼓、団七踊り等)、特産品試食・販売、桑野内の昔料理等の「四季御膳」の制作・展示、銘茶「五ヶ瀬みどり」の野点等を実施する。「もっと五ヶ瀬を」「もっと桑野内を」「もっと交流を」と推進することになった。  そこで、メインターゲットである福岡県民に向けて情報発信をすることになった。そのために活動拠点が必要であり、五ヶ瀬ファンクラブ(五ヶ瀬応援団)を設置することになった。場所を設定するのではなく、情報発信する人を配置していった。五ヶ瀬町出身者ではなく、五ヶ瀬町を訪れたことのある人、五ヶ瀬町ファンが構成する「五ヶ瀬町夕日の里ふくおか町人会」(平成13年3月現在会員150名)が平成13年1月に結成された。会長には五ヶ瀬町に登山に訪れていた福岡県小郡市在住の井村雄二郎氏が就任。井村氏は「『お帰りなさい ふるさと五ヶ瀬で心のやすらぎを』というキャッチフレーズが良い。家族として迎えてもらえる所は他にない。どこももてなし過ぎ。遠慮しながらだから疲れる。やすらぎを求めて来ているのだから。緑と川と山の生き物そして人情あふれる五ヶ瀬の人がいるから来ます」「五ヶ瀬が好きだから」と笑顔で話されていた。(「夕日の里ふるさと体験交流ツアー2001」にて)  PR活動も「人情 山水 四季 五ヶ瀬」をキャッチフレーズに福岡を中心に展開している。物産展や観光キャンペーンに五ヶ瀬町として、広域観光キャラバン隊として参加している。   

    4.結果(効果)と考察    
    交流人口との交流により、農業の新たな流通体制やシステムの構築を図り、平成9年より「ぶどう栽培」という新たな農業技術の導入を図り、平成7年から始まった「地鶏料理の研究」による地鶏の生産(五ヶ瀬の卵は契約栽培により福岡市の石村萬成堂から「五ヶ瀬プリン」等として販売されているや高冷地(平均標高620m/日本最南端のスキー場・五ヶ瀬ハイランドスキー場や400種以上の貴重な高山植物がある)の寒暖の差を活かした花(カーネーションや菊)や高原野菜(特に夏秋野菜)の生産が活発に行われるようになり、江戸時代から生産されていた釜炒り茶「五ヶ瀬みどり」とともに地域の経済の発展に寄与している。  さらに、交流の時に披露される「桑野内神楽」「古戸野神楽」や「団七踊り」「五ヶ瀬太鼓・流鼓」の郷土芸能の伝承により、老若男女問わず住民の郷土意識の向上を図っている。  また、画家(興梠義孝氏:ハワイ在住の桑野内出身画家。2ヶ月間里帰りし、地元で制作活動と小学生向けの絵画教室を開催)や現代彫刻家(奥村羊一氏:平成9年より夏休み期間中約1ヶ月間、古戸野神社境内でオープン制作活動=夕日の里ふれあい彫刻シンポジウム。完成した彫刻ではなく、制作活動そのものが交流素材)が桑野内地区で地域に溶け込み制作活動している。  このような地域文化の発展と都市農村交流活動に参画することにより地域住民に誇りと自信が生まれ、一層の地域の活性化につながっている。  

    5.今後の課題  
    都市農村交流の成功の鍵は「人」である。人情豊かな五ヶ瀬人の育成が必要である。子供の頃から五ヶ瀬を愛するふるさと教育が大切である。神楽研修、昔遊び、歴史教育、そして、現在の五ヶ瀬の魅力教育を地元の人たちが率先して子供たちに触れながら教えていく必要がある。  受入家庭の受け入れ研修(五ヶ瀬流おもてなし)をする必要がある。都市の住民が求める田舎暮らしと五ヶ瀬住民が与える五ヶ瀬暮らしの違いを理解してもらう活動が大切である。都市住民に媚びる必要は無い。  現在、桑野内地区で展開しているグリーン・ツーリズムを全町へ拡大し、五ヶ瀬全体で五ヶ瀬町の将来像である「おかえりなさい 心のふるさと 五ヶ瀬町」「ユニバーサル・コミュニティ五ヶ瀬(注)」をいかに実現できるかである。そのためには、全町14区が連携し、五ヶ瀬町が一体化した五ヶ瀬型都市農村交流事業の確立およびその推進を図っていく必要がある。 (注)ユニバーサル・コミュニティーの概念は、年齢や性別、国籍、障害の有無等の条件に関係なく、全ての人が快適に暮らせる共生のまちづくり。五ヶ瀬では快適で優しく母親の懐のような温かさと心地よさを感じる町になることを目指しています。


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論文5 まちづくりイベントの一考察

~太宰府の観光振興に学ぶ~ 

Study of Community Event~Development of Dazaifu City Tourism~ 

    JEPCイベント総合研究所 主席研究員・東京富士大学   須 川 一 幸

 Jepc Event general laboratory Chief researcher・Tokyo Fuji Umiversity  Kazuyuki Sugawa

  • 1.はじめに

    九州国立博物館で働く人全員がコンセルジェ(専門家、よろず相談員、世話役、アドバイザー、コーディネーターなど)になった気持ちで、来場者をお迎えする。そんなおもてなしの行き届いた博物館を目指す。として開館したのがH17年10月15日福岡県大宰府市の太宰府天満宮の側にオープンした。(一般公開は翌日の10月16日)東京国立博物館(明治5年開館)、奈良国立博物館(明治28年開館)、京都国立博物館(明治30年開館)に続いて109年ぶりの国立博物館の開館で、4番目に設立される国立博物館です。

    この博物館では、学芸員は学術調査・学術研究だけでなく、来場者への解説が求められている。オープン3年後が勝負といわれるように、オープン初年度は大勢の来場者で賑わう。しかし、毎年来場者の減少が続き、当初目的を達成できない状態になる恐れがある。

    もちろん、来場者数ばかりが評価対象になるものではないが、博物館に足を運んでもらい、学芸員が調査・研究したものを発表し、来場者に理解してもらう事が一番の評価になると考えられる。そのためには、来場者数をオープン初年度から維持していく(あるいは増やしていく)努力が必要になる。市民のニーズ(必要性)やウォンツ(要望)に応えて初めて、市民に支持される博物館になる。メインターゲットの高齢者と修学旅行(小学生、中学生)、外国人観光客だけでなく、今までの無関心層にも理解してもらえる解説が必要になる。基本的には小学校4年生から5年生にわかってもらえる解説が必要になり、子供たちから高齢者まで全部の層に理解してもらえる。面白おかしく解説する。興味を持ってもらえるようにわかりやすい言葉で解説する。日本で始めて市民に開かれた博物館を目指す九州国立博物館として、市民を味方につけて、日本で始めて毎年来場者が増える博物館にしていきたい。(注1)

    物ではなく、人が主役の博物館。

    学芸員、博物館ボランティア、支援する会はじめ

    市民がそれぞれの役割を果たす博物館。

    「市民に開かれた博物館」「市民が自ら参画する博物館」とするための活動が九州国立博物館のイベントです。箱物・資料展示が主役ではなく、「学芸員が主役の博物館」「市民が学芸員の応援団」「市民による博物館ボランティアがキャスト」という従来の博物館の概念とは異なる手法をとる。(今までは国宝などの展示物が主役だった。来場者は一度見たら二度と来ない。学芸員が面白おかしく説明してくれてはじめて展示物の内容・意味・物語が理解できる。だから学芸員や博物館ボランティアに会いに何回も訪れるような仕掛けと仕組みを考えた。学芸員による小学校への出前講座もある)

    現場で頑張っている学芸員・ボランティアの支持を得られた。今までは博物館は高齢者、修学旅行、外国人観光客が主たる来場者でした。もちろん、このターゲットを重視するが、無関心層と言われていた若者たちにも目を向けてもらう活動を行った。太宰府天満宮の巫女さん、お茶の先生たちと生徒さんたち、着物の学校の生徒さん、女子大学生など博物館とは縁のなかった人たちも巻き込んでいった。面白い博物館になった。

    結果、開館8年間で1000万人を超える来館者を数えた。

    では、その効果は太宰府市内にあったのだろうか?

    九州国立博物館という文化観光施設が、地域に及ぼす影響を太宰府市内での観光振興の動向を明確にすることによりビジネスの視点で検証したい。この活動モデルは、さまざまな実態を持ちながら展開している。ここに改めて「太宰府市の観光振興」の課題を明らかにしつつ、「アートによるまちづくりとビジネス」の機能と意義について、新たな視点で考察したい。

    2.研究の背景

    ここ20年間は効率や簡単便利な生活を追い続けていた日本が、少し不便であった一昔前(昭和30年代)を見直し始めている。和服の再利用、筆文字の流行、狂言や歌舞伎役者の有名人化、文楽や神楽の復活、神社仏閣への訪問(法話を聞く会)、昭和村の推進など「日本」あるいは「和」への復帰は、郷土料理に代表されるスローライフや、「和食」が世界遺産に登録などの話題もあり、日本の原風景探索や自然観察を行うエコ・ツーリズムも「日本人としてのアイデンティの模索」「アイデンティ探しの旅」として活発化している。「にっぽんルネッサンス」「ネオジャパネスク」「ネオジャパニズム」が進展しているのではないでしょうか。里山の風景など昭和30年代の農山漁村をもう一度思い出し、安心(=癒し)、安全(=科学)な環境をアピールしている地域も増えてきた。

     (1)九州国立博物館(文化施設)の来館者が太宰府天満宮、参道、市内の神社仏閣へ回遊

      ①平成24年10月9日開館以来7年間で入館者が1000万人を突破

      ②「歩かんね!太宰府」への参加者5割増

      ③参道の売上がUPし、出店希望者が順番待ちの状況

      ④着物で歩くなど文化に目覚めてきた(きものde 太宰府)

    (2)太宰府市民が立ち上がった

    ①観光振興に目覚めてきた

    ②九州国立博物館を愛する会の活動が若者を中心に(今までは60歳代、70歳代中心)

    ③市役所が観光振興に力を入れる(観光交流課)

    ④太宰府ブランド創造協議会(太宰府観光協会、太宰府市商工会、太宰府天満宮、太宰府市、九州国立博物館等で組織)が先導

    ⑤太宰府市地域活性化複合施設「太宰府館」の利用率が上がった

    ⑥太宰府市への経済波及効果が約62億円と市民が効果を理解した。(注2)

    (出典:九州国立博物館パンフレット2013)

    九州国立博物館開館による経済波及効果

     (出典:2009年 太宰府市観光産業課「九州国立博物館会館による地域経済への波及効果測定・分析」)

    3.研究の目的

     九州国立博物館の開館により大きく変貌している太宰府市の観光の推進状況を分析し、文化イベントが地域経済に及ぼす影響を検証する。

    アートによるまちづくりとビジネス。このテーマは、すでに長期に亘り政策的にも様々な対策がとられてきた。しかし、実態はどうであろうか。

    地方での生活の場が崩れつつある。特に生活に直結する「コミュニティ」が成立しなくなっている。コミュニティの概念は多様であるが、「生活の直接の場」として捉えて考察すると、コミュニティの維持と活性化への手法は大切で、特に「コミュニティ・ビジネス」のあり方は、地域再生のあり方に大きな意義を投げかけている。

    太宰府市の事例は、文化イベントがコミュニティ・ビジネスに昇華する可能性を示唆するものである。

    4.研究の結果

     (1)太宰府市のイベントと観光振興の現状

    ①太宰府 古都の光

    1)開催概要

    毎年9月25日に太宰府天満宮の「千灯明」に合わせ行われるイベントで、提灯を手にしながらの太宰府散策や各会場でのミニコンサートなど、さまざまな催しがあります。 21日は観世音寺から大宰府政庁跡、坂本八幡宮を経由し、国分・水城跡まで、25日は太宰府天満宮、九州国立博物館を中心に五条までの各会場と沿道に、子供達が絵付けした灯明を並べて、光の道を演出します。

    2)観光振興の現状

    九州国立博物館の開館に合わせてスタートした本イベントは、市民の祭りから観光客が大勢来てくれるイベントになった。1ヵ所ではなく、街の中を結んでいく、さらに、その地区の住民が担当して地元を盛り上げている。そこに観光客が提灯を持って歩く。大宰府に合う風情である。

     動員数:延べ12,000人(回遊性のためダブルカウントもある)

     直接経済効果:9,600,000円

    3)まちづくりイベントとしての役割

    九州国立博物館で館長、太宰府天満宮宮司、市長による点灯式がありスタートする地域と博物館・天満宮という文化資源が一体となって観光客をおもてなしするイベントに成長した。市内の夜のイベントとして、博物館観覧、天満宮参拝等の昼間の文化観光から夜の癒しのイベントへ拡大し、一日中太宰府市で楽しめる試みである。当然、時間消費による、飲食・物販の売上向上に繋がっている。

    4)今後の課題

    市内各地で地元住民が多く関わることと観光客が回遊し、各地の観光資源にも訪問してくれることにより、消費行動の回遊性も望める。この回遊性を高める仕掛けと仕組みが重要な課題である。

    ②太宰府市民政庁まつり

    1)開催概要

    吹奏楽・ダンス・舞踊などの楽しいステージプログラムのほか、食べ物や特産品などを販売するお店が立ち並び賑わいをみせます。また、夕暮れになると会場内に飾られた子ども会お手製の「あんどん」に灯りがともり、大宰府政庁跡がいにしえのロマンに包まれます。

       開催日:2013年10月5日(土)

       会  場:大宰府政庁跡

    2) 観光振興の現状

    会場が大宰府政庁跡であるため、観光客が集まりやすい。長崎県五島列島(宇久)や鹿児島県喜界島、大分県耶馬渓町などからも出展されており、県外へのPRにも寄与している。さらに、後述のカンボジアに井戸を掘る会も「カンボジアカレー」を出展。国際色豊かになっている。

       動員数:15,000人

       直接経済効果:18,000,000円

    3)まちづくりイベントとしての役割

    地域産品や郷土料理の開発等により、農家・商工業者(商工会会員)の経済的な活性化とボランティアグループの太宰府市への帰属意識・地域の誇りと自信へ結びついており、住んで良し、働いて良しの太宰府市になるために本イベントの役割は重要だ。

    4)今後の課題

    農業者の中から、6次産業化を進めるグループを組織化し、新商品開発を進め、新たな太宰府市の特産品を創っていくことが大きな課題だ。

    ③太宰府小鳥居小(笑)路寄席

    1)開催概要

    「笑いでつなぐ人と街」

      和の文化薫るこの太宰府で、粋な笑いを楽しみませんか?ご来場のみなさまには「梅ヶ枝餅2個」プレゼント、さらにお着物でご来場のお客様には先着50名様に粗品も進呈いたします。

      和のお笑いを、和の装いでお楽しみ下さい。

         ■出演   桂 梅團治(福岡大学卒)             橘家 蔵之助(北九州出身)                    桂 小梅、千梅ちゃん

        ■日時      2013年10月25日(金) 18:30

        ■場所      太宰府館 3階 まほろばホール

    2) 観光振興の現状

    200名以上の来場で満席。酒屋の一部屋からスタートした落語の会が、太宰府市の小ホールで開催するところまで浸透してきた。継続していくことと、着物を着て来場されるお客様を増やしていくことが、大宰府の観光に結び付いていく。

        動員数:206人

        直接経済効果:412,000円

    3)まちづくりイベントとしての役割

    太宰府天満宮参道途中にある小鳥居小路には寿司屋を含め多くの飲食店があるが、参道から入るだけで、来客数が少ない。物販店が少ないのも影響していると考えられる。小鳥居小路を活性化するためには、核となる大宰府館に動員を図る仕掛けが必要であり、そのために、落語という日本文化を持ち込み、さらに着物姿でまち歩きしてもらうイベントを仕掛けた。

    4)今後の課題

    九州国立博物館で開館から6年間開催していた「九博朝日寄席」が、朝日新聞の都合で中止となり、太宰府市から寄席がなくなっていた。動員や会場費に費用が掛かり、事業として成り立たないようになってきたのが主な理由である。そのような状況で、太宰府市内で寄席の文化を絶やすことなく、市民の手で継続していこうという試みである。そのためには、事業として継続できる仕組みと仕掛け、さらには動員を図る組織体制を整える必要がある。

    ④歩かんね太宰府

    1)開催概要

    「別府オンパク」「長崎さるく」「延岡えんぱく」「都城ボンパク」と町歩きイベントが九州では盛んである。じっくり・ゆっくり・地域に浸る。地域の良さを見つける歩く旅である。太宰府市内の地域の宝物を体験できる。

    2) 観光振興の現状

    毎年、市外からの参加者が多く、増加している。大宰府の歴史・文化を体感し、大宰府の食を堪能できる。今後、太宰府天満宮や九州国立博物館だけでなく、街中に観光客が拡がるカギを握っている。

      動員数:2,600人

      直接経済効果:1,300,000円

    3)まちづくりイベントとしての役割

    太宰府市の地域資源を広く市内外にPRし、市民にとっては、太宰府市の歴史文化を再認識し、ハイキング等により健康と自然への志向を高め、文化・スポーツ・観光・交流を連携した取り組みを進めることにより、大宰府のニューツーリズムの推進に役立つと考えられる。

    4)今後の課題

    歩かんね太宰府を太宰府市の観光振興の核イベントとして育てていき、非日常のイベントから年間を通じて実施される日常の活動へと進化させていく必要がある。毎日訪れる観光客に対応できる大宰府のおもてなしイベントをプラスしていけば、毎日訪れて楽しい太宰府になることができる。 

    ⑤東北の酒を飲む会in太宰府

    1)開催概要

    ・東北大震災の翌月4/24からスタート第45回を終えた。東北の酒を飲むことにより、東北の酒蔵支援になり、復興の一助になると福岡市内で始めたが、太宰府では、毎回会場を変えていき、居酒屋の活性化と結び付けて開催している。

    ・延べ参加人数 1350名を超えた

    ・この会をベースに市民の輪が広がっている

    日時:3月1日(木)18:30から

    会場:すし寅

        大宰府市五条4-4-31  

        TEL.092-924-5385

    会費:4,000円

    (お寿司+東北の日本酒)

    2) 観光振興の現状

    太宰府市民だけでなく、福岡市はじめ周辺の市町からも参加者があり、交流の輪が広がっている。この交流が市民の中で化学変化を起こし、まちづくりの推進力となっている。

    直接効果は@4000円×1350名=5,400,000円であるが、居酒屋のその後の売上増が波及効果として計算されるべきであろう。

       動員数:1,350人

          直接経済効果:5,400,000円

    3)まちづくりイベントとしての役割

    参加者は商工会、観光協会、太宰府天満宮、市役所、病院、銀行、JA、農家、参道会、ボランティア団体と幅広く、市民の交流の場となっている。さらに、会場となる居酒屋が、参加者に対して、料理の競演となっており、美味しい料理を提供するよう工夫している。結果、多くの市民が居酒屋に通うことになり、飲食店の活性化に寄与している。また、参加者が交流の輪が広がることにより元気になり、経済活動・市民活動・ボランティア活動等も活発化している。 

    4)今後の課題

    東北震災復興支援のためのイベントとして立ち上げたため、東北の酒を飲んでいるが、地元の酒も飲むようにしていく必要がある。福岡県内(佐賀県も含め)の酒蔵が元気になることも視野に入れて活動の幅を広げていくことも大事である。また、東北の酒蔵へ旅する酒蔵ツーリズムを企画し、東北との交流をもっと活発にしていくことも大切である。特に宮城県多賀城市とは姉妹都市関係にあり、市職員2名が毎年派遣されている。この関係を市民レベルに拡大し、より強固な姉妹都市関係を築くために交流を深めていきたい。

    ⑥カンボジアに井戸を掘る会

    1)開催概要

    ・2009年から活動を開始し、毎回カンボジアの小中学校やお寺等へ5~6穴の友好の井戸を掘り、手洗いに使ってもらっている。

    ・寄付を集めたり、文房具を集め、プレゼントしている。

    ・今までに17泉が完成。

    ・カンボジア人がメンテできるようにしている

    2) 観光振興の現状

    カンボジアとの国際交流が中心だが、市民のボランティア意識の醸成に役立っている。観光客をおもてなしする気持ちをこの活動を通じて学んでいる。また、市外のカンボジアへのボランティア活動をしている団体との交流も増え、福岡市のアジア太平洋こども会議を実施している団体との交流へと拡大し、多くの事業が連携して観光振興へと進んでいる。

      動員数:延べ1,856人(カンボジア訪問56人+井戸掘り支援1,800人)

      直接経済効果:8,700,000円

    3)まちづくりイベントとしての役割

    太宰府市内の小学校や病院等から寄付を頂きカンボジアに井戸を掘ることにより、環境・教育・医療等への理解が進み、病気や感染症予防への取り組みが熱心に行われるようになった。また、カンボジアとの国際交流により、子どもたちや市民の中に国際支援の輪が広がり、心温かな人間形成ができてきたことにより、観光振興にとって大事な「おもてなしの心」を醸成できた。

    4) 今後の課題

    継続が大切であり、カンボジアの地域の小中学校に井戸を掘るだけでなく、子どもたちの交流に拡大していき、真の国際交流・国際支援の心を次世代に伝えていく必要がある。福岡市で毎年開催されているアジア太平洋こども会議へカンボジアから子どもたちを招待し、ホストファミリーとして太宰府市民の役割は大きいと考える。

    ⑦米つくり隊

    1)開催概要

    九州国立博物館4階の文化交流展示室では「稲づくりから国づくり」をテーマに水稲耕作と金属器の普及について展示され、国の繁栄についての稲や金属器の役割についてわかりやすく説明されている。そこで、博物館の文化交流展示室と水稲耕作の田んぼを結んで、館内展示と田んぼのフィールドミュージアムの立体的な融合を図り、具体的にわかりやすく「稲づくりから国づくり」を楽しく体験します。

    プログラムの内容:

    (1)九博4階「文化交流展示室-稲づくりから国づくり」の観覧と案内会(6/5予定)

    (2)田んぼでの「米づくり」を体験します。(食米、もち米、酒米を植えている)
    ①田植え(6月)、サツマイモ植え付け

    ②草取り・案山子づくり(7月~8月)

    ③稲刈り・架け干し(10月)、サツマイモ掘り

    ④脱穀(10月~11月)

    ⑤餅つき(12月)

    ⑥酒づくり(2月)

    2) 観光振興の現状

    参加者がオーナーはじめ市外と市内が1:1で、市外の方たちが太宰府市北谷の美味しい山付きのご飯を食べている。もち米もサツマイモも美味しく、リピーターが多い。毎回新聞やCATVに取り上げられ、太宰府市の良いPRになっている。東北(太宰府市と姉妹都市提携している宮城県多賀城市)へ餅を送り続けている。

    また、純米酒「北谷の仲間」を隣の宇美町の小林酒造所で造ってもらっており、その酒が観光客に喜ばれている。まだ年間1000本で売上は1,260,000円であるが、この酒を利用して宴会も多く開催されている。

      動員数:延べ1,748人(年5回で4年間)

      調節経済効果:4,500,000円(お酒の販売金は含まず)

    3)まちづくりイベントとしての役割

    子どもから大人まで参加できる農業体験イベントとしてスタートしたが、子どもたちとママさんパパさんへの食育、荒廃農地の再生、農村地帯の田園景観の維持・保存、農村コミュニティの再生、イノシシなどの鳥獣害対策のためにも役立っている。

    4)今後の課題

    単なる農業体験イベントで終わることなく、農業者になりたいと思う子どもたちを育てたり、農業の視点で地域の活性化を考える若い世代を育てていく必要がある。また、地域の荒廃農地の再生面積を拡大しもち米や酒米を作ったり、無用な竹林の伐採による竹の子の栽培を行う等、新たなグリーン・ツーリズムの道を探っていく必要がある。

    (2)太宰府市のコミュニティ・ビジネスとしての観光振興の現況

    地域では、まちづくり・町おこし・観光から、高齢者・障害者の介護・福祉、子育て支援、青少年・生涯教育、環境保護に至るまで様々な社会的課題が顕在化している。こうした社会的課題に対しては、従来、行政側(地方自治体等)が解決策を提供してきたが、近年、地方交付税や国庫支出金の削減など、地方自治体にとっては厳しい財政運営が迫られている上、これらの課題は量・多様性ともに増大していく方向に進むことが予想されることから、地方自治体等が課題の全てを解決するのでは限界を迎える。あるいは、極めて非効率になると考えられる。一方で、民間営利企業にとっては、営利事業としては成立しにくいことから、着手されないままになっている分野である。

    そこで、これまで活用されなかった地域の人的資源や物的資源に着目し、地域の抱える課題を、地域住民(市民)が主体となって、ビジネスの手法を活用しつつ解決する「コミュニティ・ビジネス」が、各地で芽生え、その創出のための取組も地域によっては進められつつある。実際にコミュニティ・ビジネス事業者らの活躍によって地域が活性化された例については、メディア等で紹介される機会も徐々に増えており、社会からの期待が高まっていると考えられる。(注3)

    太宰府市では、(1)①~⑦のイベントを社会実験・実証実験として取り組み、コミュニティ・ビジネス化することにより、観光振興しようとしている。そのためには、人材の育成が必要であり、観光・交流の芽を育て、市民全体で太宰府市の観光・交流のコンセプトを共有し、新たな太宰府ツーリズムを構築する必要がある。

    5.考察

    (1)太宰府市の観光振興は、太宰府天満宮と九州国立博物館だけでなく、市内の歴史・文化観光への拡大するための新たなブランディングが必要になっている。(注4)

    そのためには、再度地域資源調査(地域の現状の再調査・再発見)を行い(内部の目と外部からの目)、タウンウォッチングなどにより、地域資源の宝物(魅力あるもの、輝く可能性のあるもの)を探す・見つけることが必要である。

    そのためには、SWOT分析などを駆使して宝物を輝かせるにはどうするかを検討する必要がある。ワークショップ、KJ法、グループインタビュー、グループ討議、ブレーンストーミングなどにより、課題の整理、魅力強化、取り組みの方向性などを明確にすることが大切である。

    イベントによる実証実験を繰り返し、①特産品化②観光交流化③都市ブランド化④地域ブランド化など宝物を輝かせる方法を見つけ、太宰府市のマーケティング戦略を検討し、情報発信力を強めるためのプロモーション戦略を構築する必要がある。

    地域資源の魅力の充実の仕方と産官学民の協働、成果の評価活動が望まれている。

    (2)太宰府市のニューツーリズムとは

    市民主体となった市民参加体験型のイベントに観光客が参加体験する、市民観光客交流の観光形態が太宰府市のニューツーリズムの基本とすべきである。

    ①下記のニュー・ツーリズムと言われているものの採用

    1)エコ・ツーリズム

    2)グリーン・ツーリズム

    3)産業観光

    4)都市観光

    5)体験・学習観光

    6)世界遺産観光

    7)街道観光

    8)フラワー・ツーリズム

    9)健康増進観光

    10)フィルム・コミッション

    11)ミュージアム・ツーリズム

    12)スポーツ・ツーリズム

    ②従来の物見遊山の観光ではない

    ③目的型観光と言えるもの

    ④消費の主役は団塊の世代の女性

    ⑤地域のオリジナリティ性の要求

    ⑥ストーリー性溢れる

    ⑦ホスピタリティの要請(よく言われる「おもてなし」)

    ⑧体感(五感に訴える)・・・参加体験型

    そして、太宰府ニューツーリズムを発展させるためには

    ①人づくり

    ②文化づくり(農村文化、農業文化、百姓文化など)

    ③産業化に向けて(アグリビジネス化)

    ④モノづくり

    ⑤情報づくり

    ⑥資金づくり

    が大切である。

    例えば、米つくり隊を拡大していき、グリーン・ツーリズムを推進する場合は

    ①農業体験メニューの整備

          田植え、収穫、草取り、郷土芸能、維持管理、森林管理、河川管理、水管理

          電柵(鳥獣害対策)取り付け

    ②農家民泊(食う、飲む、風呂、寝る、会話、民話)

    ③生活体験メニュー

          農家の一日

    ④暮らし体験メニュー

          どんどや、近所付き合い、公役

    6.今後の課題

    ①ニューツーリズムへの取り組みを検討する。

    ・スポーツツーリズム(ソフトボールなど市民のスポーツへの参加率が高い)

    ・街道観光(大宰府は古道や日田往還、長崎街道、肥後街道等との関係が深い)

    ・歴史文化観光(寺社仏閣が多く、国宝も多い)

    ・癒しの観光(宝満山は修験道の山。竈神社は縁結びの神)

    ・フラワー・ツーリズム(梅、満作の花、桜、シャクナゲ、藤、水連、アジサイ、花菖蒲、菩提樹、萩、菊、コスモスなど一年中花が見られる)

    ・体験観光(米つくり隊、竹の子狩り、木うそ製作体験、木うその絵付け体験、梅ヶ枝餅焼き体験、茶道体験など)

    ・まち歩き観光(歩かんね太宰府など)

    ②市役所の組織体制整備(文化スポーツ観光交流部の創設)を検討する。

      現在バラバラに推進している「歴史文化」「スポーツ」「観光」「交流」を一元管理し、連携して進めるセクションを創設する必要がある。

    ③イベントを「歴史文化」「スポーツ」「観光」「交流」に分類するのではなく、民間レベルでも連携させて推進していくようにする。

      商工会、観光協会、太宰府天満宮、九州国立博物館、参道会、崇敬会、市役所、古都太宰府保存会等が連携して、観光推進していくようにする。

    ④既存のイベントをコミュニティ・ビジネス化していき、太宰府市観光振興の大きなう

    ねりとしていく。

    ⑤公共マーケティングの発想でニューツーリズム=コミュニティビジネスを推進する

    1)企業マーケティングの資源

       4P(Product商品,Place流通,Price価格,Promotion販促)

    2)公共マーケティングの資源

       (Human人材,Product地域資源,Price予算,Information情報)

    3)効果目標、数値目標を掲げ、その目標の達成のために、人・物・金・情報を駆使して、どのように実施していくかを検討しよう

    4)効果は経済的な効果だけではない!地域の誇りと自信につながる効果が大きい

    5)解決策は一つではない、様々な施策を検討しよう

     

    注1)須川一幸「九州国立博物館のホスピタリティ」博物館のイメージを変えた市民応援団の取組み(2007年日本ホスピタリティマネジメント学会発表)

    注2)太宰府市建設経済部 観光・産業課「九州国立博物館開館による地域経済への波及効果測定・分析」(2009年)

    注3)小坂善治郎「地域再生とコミュニティ・ビジネス」(2008実践経営学会)

    注4)福岡大学都市空間情報行動研究所「太宰府市来訪者の回遊行動からみた歴史の散歩道の評価」(2010年)

    参考資料

     1.九州国立博物館パンフレット(2013年)

     2.JTB「九州好調の要因をさぐる」(2006年)

     


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論文6 西原村 熊本地震からの復活「萌の里」復興プラン

創造的復興に向けて、俵山交流館「萌の里」に花を咲かせよう! 

東京富士大学経営学部イベントプロデュース学科 客員教授 須川一幸

須川ゼミ生/有吉 世、田巻 菜美、天野 瑠美、柴田 哲哉、菅原 旺、眞崎 悠里、岸本 由梨香、酒井 優、西村 圭子、ウ ディ、ホウ ケンシュン

  • Ⅰ.はじめに

    2016年4月14日21時26分に震度7を観測した熊本地震をうけ地震後の熊本がどのような状況なのかまた何か復興の力になれることはないか考え4月に夏のゼミ合宿で熊本を訪れることに決めました。実際に訪れるにあたりゼミの時間には震源地であり、甚大な被害を受けた熊本県西原村の第5次長期総合計画、震災復興計画、まち・ひと・しごと創生 西原村総合戦略の3つの資料で勉強を重ねました。そして9月5日から7日の2泊3日の合宿で熊本地震復興支援のために熊本県益城町・西原村・南阿蘇村を訪れてきました。益城町では被災した2000人もの避難所として運営された熊本空港ホテルエミナースの会長と総支配人の苦労話、西原村では副村長や自治会に消防団、自衛隊の協力で復旧・復興している様子をお聴きました。南阿蘇村では地震で崩壊した山や橋の現場まで行き自然災害の怖さをまの当たりにしました。次に熊本市や西原村の方に熊本城や白川水源などを案内してもらい、現場を観れたことは、復興のためのプランづくりに大いに参考になりました。また、道の駅などの物産館を巡り、地震の影響のある所とないところの比較もできました。

     

    地震直後の西原村の状況はご覧の通りです。

    この地震で死者5名、関連死3名、負傷者56名、ほとんどの家屋が被災しました。

    道路も利用できなくなり橋は110センチのずれが生じ通れなくなりました。

     

     熊本県阿蘇郡西原村を襲った熊本地震

    ・4月14日(木) 21時26分  

    M6.5   震度 6弱 <前震> ・4月16日(土)   1時25分  

    M7.3   震度 7    <本震>

     ○ 被害の状況(平成29年6月末日現在)

    《 人的被害 》死者 5名 関連死 3名  

    負傷者 56名

    《 家屋・建物被害 》 全壊 512棟(20.7%)

    半壊以上 1,376 棟(55.7%)調査数 2,470棟

      《 公費解体 》 申請 1,709棟  解体済 1,540棟  解体率 90.1%

      《 道路、農地、公共施設、神社仏閣等の被害 》

       ・ 村  道  ~ 164ヶ所  14.9億円

       ・ 農地等  ~ 432ヶ所    7.6億円   

        ・ 農業用施設~ 902件   45.0億円

    ※水道施設、小中学校、消防詰所・車庫、集会所・公民館、神社仏閣等でも多数の被害あり。被害額算定途中です。

    ○村予算

    ・ 平成29年度 当 初  11,018百万

    2.5倍

    ・ 平成28年度 最 終  15,815百万円  3.6倍 ※業務量が大幅に増加

      ・ 平成27年度 最 終   4,347百万円  1倍 

     

    Ⅱ.研究の背景

    以上の現状で、村役場の職員が復旧業務に追われ、復興に向けての取り組みが遅れており、9月のゼミ合宿で、西原村内田副村長からの依頼で、来館者激減による売上不振に陥っている俵山交流館「萌の里」の復興プランを策定し、第一弾としての復興イベント企画を村へ提出することになった。来場者アンケートやヒアリングから、出荷者の減少・出荷量の減少とスタッフのヤル気の減退が原因とわかり、具体的な対策案を、短期・中長期に分けて提案することになり、さらに、東京富士大学らしくスタッフや村民・熊本県民へ向けた復活への機運醸成のためのイベントを提案することになった。

     

    Ⅲ.研究の目的

     

     熊本県阿蘇郡西原村の熊本地震からの復旧・復興については、地震で受けた被害から単に復旧するだけではなく、これから先も西原村が「みんなが憧れ、そして愛されるむら」を目指し、創造的な復興をしていく必要がある。西原村を魅力あるむらにするためには、単に地震前の姿に戻すだけではなく、震災を機に生活基盤、産業や経済など、いままでの課題を見直すきっかけとして改善を進める必要があり、熊本地震を機に西原村がより魅力あるむらとなるために、単なる復旧ではなく創造的な復興を目指す。

    西原村復興計画(2017.3.31)の基本方針の下記の4方針の中で、2.の産業再生方針に着目した。

    1.住民の生活再生・生活基盤の復旧方針

    2.産業再生方針

    3.安全・安心に暮らせるむらづくり方針

    4.関係機関への要請

    農業をはじめとする産業基盤の被災により、生活に直結する産業のダメージが大きく、地域経済の活力の低下が懸念される状況にある。産業再生・復興については、早急な対策はもとより単なる再生に留まらず、更なる持続的な発展を目指す必要がある。

    そのため、西原村の生産者が出荷・販売する農産物直売所であり、収入を依存する核施設であり、観光施設でもある俵山交流館「萌の里」の一日も早い全面復旧・復興が求められている。その俵山交流館「萌の里」の活性化のためのプランづくりを目的とした。

     

    Ⅳ.研究の方法

     

    4月からゼミの時間に熊本県西原村の「第5次長期総合計画」「震災復興計画」「まち・ひと・しごと創生 西原村総合戦略」の3つの資料で勉強を重ねた。そして、9月5日から7日まで2泊3日でゼミ合宿として、熊本地震の復興支援に熊本県益城町・西原村・南阿蘇村・熊本市に行って、実際の現場を観たり、話しを聞いた。リンゴ畑の石拾いもした。

    益城町では熊本空港ホテルエミナースの会長と総支配人に2000人もの避難所として運営された苦労話を、西原村では副村長に自治会や消防団、自衛隊の協力で復旧・復興している様子を聴いた。南阿蘇村では地震で崩壊した山や橋の現場まで行った。熊本市や西原村の方に熊本城や白川水源などを案内してもらい、現場の生の姿を観れたことは、復興のためのプランづくりに大いに参考になった。また、道の駅などの物産館6ヶ所を巡り、地震の影響のある所と影響のないところの比較もできた。

    西原村の俵山交流館「萌の里」で9月6日と7日の2日間来場者アンケートを実施し144名から回答をいただきました。

     

    Ⅴ.研究の結果

     

     1. 萌の里の現状

    ①萌の里も、出荷者も、西原村も被災した。まだまだ道路が復旧していない。やっと、う回路を通り萌の里まで来れる。しかし、女性ドライバーにとっては不安で危険な道である。

    ②萌の里への来場者は年間40万人が20万人へと減り、売上は年間4億5千万円  が3億円と減った。

    ③被災による出荷者の減少・出荷量の減少。スタッフのヤル気も落ちてき、利益がなくなり、倒産の危機となってしまっている。

     

     

    2.対策

    ①「第一弾・・対処療法」=「短期的な対応策」

    (1)現状の悪いところを治す。良いところを伸ばす(2)来場者アンケート調査で 客の意向を聞き出す(3)結果に合わせて対応策を策定し、実行することとし、まず来場者アンケート調査(144名)を実施。(1)来場者は新鮮で美味しい野菜・果物を求めている(2)昼食にレストランを利用したい。しかし、品数・味・おもてなしが不足している(3)コンサート等のイベントを希望しているとの結果を得ました。アンケートの結果の詳細を下記する。

     過去のデータでは福岡都市圏・久留米都市圏から60%、熊本都市圏から30%であったが、今回は平日のため熊本市内から37.5%、熊本県内から25.7%と60%以上となり地元を含めると77.1%となった。福岡県からは豪雨もあり9.1%にとどまった。

    女性が59%、男性が41%と、過去のデータと同じ割合となった。

     60歳代26.4%を中心に、50歳代18.8%、70歳代16.7%と高齢化の傾向がある一方、20歳代が19.4%と若者も集客できている。働き盛りの30歳代、40歳代が少ない。

    会社員が29.2%と最も多く、つづいて専業主婦が26.4%、その他(農業・無職15.3%)であった

    その他が50%だが、いつも来ている・前から知っているとの答えである。つづいてクチコミの33.3%である。

     月1回、半年に1回、初めて、月2回の順であるが、初めての人が多い(16%)のは予想外であった。

    野菜が53.5%で群を抜いており、続いて弁当・総菜類、果物と続いている。

    非常に良い、良いで83.4%と評価が高い。

     非常に多い、多いで50.7%と鮮度に比べ、評価が下がり、やや少ないが13.2%と不満も多くなっている。

    非常に納得、納得が60.4%で、普通が38.9%でほぼ納得されている。

    ちょうどよい、納得で65.3%。少なすぎる、やや納得で8.4%と不満もある。

    普通が48.6%と他の店と変わらないと考えられ、やや少ない、非常に少ないが22.9%と他の店と比較して評価が低い。

    56.3%が普通と回答。やや納得、納得できないが9.0%と厳しい評価である。

    買い物が47.2%、旅行・ドライブ等の観光のついでに立ち寄るのが26.4%と熊本市内・県内からも観光が多いことがわかる。

     阿蘇観光が多く(無回答を除けば56.7%である)、西原村は観光の目的地にはなっていない。

     

    やや良くない、悪いの回答は0で、良いが50.0%、非常に良いが22.2%と高い評価である。

    お食事処(24.3%)、イベント会場(19.4%)、萌の里と同じ(16.0%)、幼児も遊べる遊園地・広場(13.9%)の順である。

     

    ■萌の里来場者アンケート記述式回答

     

    9)“萌の里”で取り扱ってほしいものは?

    ・魚3

    ・肉3

    ・今ので十分4

    ・バイキング

    ・野菜9

    ・そこまでやる必要ない

    ・スイーツ3

    ・野菜と果物2

    ・新鮮な野菜とその加工品3

    ・榊(さかき)2

    ・目玉商品

    ・食物の数

    ・総菜の種類を増やしてほしい2

    ・野菜苗

    ・鉢物、盆栽

    ・栗の皮をむいたもの

    ・回転焼き(いきなり団子)

    ・多種の弁当

    ・ブルーベリー

    ・お食事処の営業時間を長くしてほしい

    ・弁当類の種類を増やしてほしい

    ・洋菓子

    ・アクティビィティ(体験)

    ・焼き芋

    ・かき氷

    ・豆腐味噌漬け

    ・高菜ごはん

    ・屋台

    ・温泉グッズ

    ・農産物

    ・牛乳

    ・チーズ

    ・昔にもどってほしい2

    ・今でも十分あるけど、夕方に品薄になるのが淋しい

    ・種類を増やして

    ・土産物

    ・地場産品を出してほしい

    10)“萌の里”で開催してほしいイベントは?

    ・花火大会6

    ・今ので十分

    ・コンサート21(県内アーチスト、癒しのコンサート、ピアノ、星空、オカリナ、野外コンサート、ライブ、コスモス音楽祭)

    ・山登り関係

    ・演奏会(クラシック、演歌)3

    ・TVとかに出てくるイベント

    ・子どもたちを一日中楽しませるイベント

    ・屋台

    ・お料理教室

    ・芝生を活かしたイベント

    ・郷土料理2

    ・竹灯りイベント

    ・平日イベント

    ・夏祭り

    ・餅投げ

    ・星を観る会2

    ・若い方やファミリーで遊べるイベント

    ・神楽

    ・今のままで

    ・マルシェ

    ・山に合うイベント ・季節ごとの花のイベント

    ・野菜収穫

    ・毎月定期的に花や山のイベントを

    ・イベントは多い方が良い

    13)どこから来られて、どこへ行かれますか?

      “萌の里”へ来る前(  )⇒“萌の里” ⇒ 次に行く予定は(   )

    ・熊本市 熊本市 6

    ・自宅  自宅 12

    ・益城町 阿蘇

    ・きくちのまんま 自宅

    ・自宅 南阿蘇

    ・自宅 ホテル

    ・阿蘇 熊本市4

    ・熊本市 南阿蘇村5

    ・熊本県内 熊本県内2

    ・阿蘇 自宅3

    ・久木野 自宅2

    ・瑠璃温泉 熊本市7

    ・山都町役場 熊本市

    ・白川水源 自宅2

    ・ふるさと市場 そばの里

    ・ファームランド 自宅2

    ・西原村 西原村

    ・熊本市 高森町

    ・自宅 阿蘇

    ・南阿蘇 熊本市6

    ・高森町 熊本市3

    ・水汲み 自宅

    ・南阿蘇 西原村

    ・宮崎 宮崎

    ・大津の道の駅 自宅2

    ・長陽大橋 自宅

    ・高森 高森3

    ・宇土市 自宅

    ・阿蘇望の郷 自宅2

    ・宝来宝来神社 自宅

    ・南阿蘇 山都町2

    ・阿蘇望の郷 温泉

    ・神社 自宅2

    ・南阿蘇 自宅4

    ・天草 天草

    ・延岡 熊本2

    ・山都町 南阿蘇村

    ・高森 自宅2

    ・宝来宝来神社 未定2

    ・阿蘇望の郷 熊本市

    ・益城町 南阿蘇村

    ・神戸たこ焼き 山田牧場

    ・熊本 美里町

    ・そば道場 自宅

    ・五ヶ瀬ワイナリー 熊本市

    ・西原村 熊本市

    ・蕎麦屋さん 未定2

    ・立野 未定

    ・吉無田高原 長湯温泉

    ・高千穂 熊本空港

    ・熊本市 阿蘇

    ・南阿蘇 佐賀

    ・南阿蘇 未定2

    14)“萌の里”のスタッフの応対はいかがでしたか? 1.非常に良い  2.良い  3.普通  4.やや良くない  5.悪い

       その理由は?

    ・笑顔4

    ・あいそうが良い2

    ・親切14

    ・店員さんが丁寧3

    ・ハキハキしている2

    ・よそと一緒

    ・ちょっとしたおもてなし

    ・入ると「いらっしゃいませ」の大きな声がとても良い

    ・感じがいい2

    ・対応がすばらしい

    ・あいさつ

    ・優しかった

    ・明るい

    ・なんとなく

    ・新鮮だから

    16)その他、ご意見、ご感想、ご希望、ご提案など)

    ・温泉

    ・特徴的な食事があれば、復興市場の方にも行くかも

    ・昼食がっかり。品数、味だめ!

    ・昔より品揃えが悪い

    ・スタッフが少ない

    ・元の品揃えに2

    ・果実が少ない2

    ・ここに来れば、これが買える!というものを出してほしい

    ・温泉とかが近くにあれば、復興市場に行きやすい

    ・きくちのまんま3号店より頑張って

    ・今までに色々なイベントを楽しみました。これからもお願いしますね

    ・南阿蘇道の駅(阿蘇望の郷?)はすごい集客ができてます。今の萌の里は元気がないように感じます。大変かと思いますが、品揃えなどももっと頑張ってほしいです。

    ・レストラン・・・味、品揃え、おもてなし できてない

    ・地震のため

    ・食事がまずかった

    ・レストランの品数を増やして!味がイマイチ

    ・秋はコスモスがたくさん咲く

    ・お昼が美味しくなかった。期待外れ

    ・レストランが良くない。品数、味、あいさつがダメ!

    ・頑張ってください

    ・食事処の充実

    ・駐車場が少ない

    ・もっとイベントがあれば、地元の方等も行きやすい

    ・せっかくの田舎なので、村で取れたたい肥など販売してほしい

    そして、短期的な対応策として、「出荷者に向けて」(1)新鮮な美味しい野菜・果物の生産・出荷を増やす・・・役員が訪問し依頼する(2)惣菜の製造・出荷者に品質向上と味の改善をお願いする

    「来場者に向けて」
    (1)熊本地震から全面復興し、以前のように営業していることをアピール(2)俵山トンネルの開通により、来やすくなっていることをアピール(3)長陽大橋の開通により、大型トラックが少なくなっていることをアピール
    「役員等経営者に向けて」
    (1)経営危機であるという認識を新たにし、生産者といっしょに頑張る意識を確認する「村民(役場を含む)に向けて」
    (1)村一丸となって地域活性化の核施設である『萌の里』を盛り上げようとアピール

     

     

    ②「第二弾・・・長期戦略を作成⇒目標設定」

    次に長期的な目標・夢を持たなければなりませんので、SWOT分析で長期戦略チャートを作成した。

     

     

    ③「第三弾・・・長期戦略の具体化(戦術の作成)」

    具体的な戦術を検討しなければなりませんが、萌の里の経営会議で検討し、社員一丸となって参画してもらうことにした。

     

    ■経営改善計画概要案(本提言での概要)

     

    全体

    ・経営方針の社員への徹底

    ・物産館らしい運営を(スーパーではない)

    ・主任制度の撤廃・・・当面全員協力体制を行う。チーフを決め、誰が主任になるべきか検討する

       部署会議で徹底討論

       業務改善計画を作成・実施・評価

    ・全体の部門制の見直し

    食堂・加工の合併

    総務から企画営業部門の切り離し

    交流部門の強化

    外販やフェア出展PRの強化

    出荷協議会との連携強化

    ・規約や規則・規定の整備

      萌の里運営規約、出荷協議会規約

      雇用契約書(社員台帳)

    就業規則、パート就業規則、アルバイト就業規則

       退職金規定、旅費規程、賞罰規定

       業務分掌(取締役、総支配人、主任、社員の権限と責任、業務内容を明文化)

       取締役規則、業務マニュアル

    ・和室の休憩室化

       お茶の常備

    ・昼食時間、休憩時間の明確化(45分+10分+10分)

    ・ローテーション表やシフト表は平等に

    ・ローテーション表やシフト表は1日~30日の1ヶ月単位で2週間前には配布する

    ・食堂への社員の配属増(新規雇用促進)

    ・トイレ掃除の外部化または専任化

    ・賄い食の提供(有料)

    ・レジシステムのチェックと再整備(トレサビリティなども導入)

    ・視察や研修の定期的な開催

    ・保冷車(萌え号)の利活用の検討と地域連携(山鹿市等への販売)

    土日祝日の午後に出荷者を回り、集荷する(集落のセンターまでは出荷者が持っ  

    てくる)

     平日は外部へ販売に行く(夏秋野菜の平地への販売/物産館連携)

    ・名札(ネームプレート)を下げることを徹底

    従業員の意識改革

    ・コミュニケーション力の強化

     誹謗中傷、噂など社員のチームワークを崩す行為の排除

    「ほうれんそう」(報告・連絡・相談)の徹底

     朝礼の挨拶号令の現場での徹底

    ガラス張りの情報公開

    ・対お客様へのおもてなしの徹底

    誰に食べさせてもらっているかの理解(お客様と出荷者)

    常連様とリピーター・ファンの違いの理解

    一見様への対応強化でリピーター化

    クレームへの感謝と瞬時の対応の強化

    部署別の研修の徹底

    ・取締役と社員同士の誤解の生まれる行為の禁止

     取締役と行動するときは2名以上同席すること

    取締役の協力

    ・社員に働きやすい環境を提供することに協力する

    ・一部の社員をヒイキしない(セクハラまがいの行為は厳禁。訴訟された場合は辞職)

    ・加工所、厨房には入らない

    ・お客様第一主義の徹底

    ・萌の里でわがままは言わない(なに持って来い、急いでいるから先にして・・・)

    ・経費など出費を明確にする(会社資産を持ち出さない、売り物に手を出さない・・・)

    ・社員の評価を(褒めてください、ねぎらってください)

    販売(レジ)

    笑顔を来館者へ

    出荷者に対して平等に対応すること・・・出荷スペースは平等にする

    ある出荷者をヒイキする行為は厳罰に処す

    トイレ掃除は業務外とする・トイレ掃除の外部委託又は専任スタッフを検討する

    陳列状況の把握と売れる売場づくりの徹底

    追加出荷の指導強化・・欠品しない売場・・・午後や夕方のお客様を失っている

    不良在庫の一掃・・売上の少ない品物の撤去(まずは月間売上ゼロの品物の撤去)

    商品知識の研修実施

    おもてなし研修の実施

    レジの順番や時間(シフト)を守るようにする

    忙しい時間帯の応援体制(ヘルプ)制度の導入を

    バックヤードでの仕事の明文化(配送業務、個包装業務など)とシフト化

    宅配コーナーの設置

    ローテーション表やシフト表の現場での作成

    レジの二人体制の徹底(当面は土日祭日)

    ポスレジの導入

    検品の徹底 

    食堂・加工

    ・レシピの掲出で味の統一・均一を

    ・新商品開発、新メニュー開発は社員で検討し、試作品が完成したら試食会を開催する

    ・食器、調味料、機材、什器備品等不足しているもの・古くなっているもののリストアップと整備

    ・ローテーション表やシフト表の現場での作成

    ・混雑時の応援体制の整備

    ・原材料の再検討・・・地産地消の推進

    ・四季折々の季節のものの提供を徹底する・・・季節感の演出で地産地消の推進を

    総務

    ・ローテーション表やシフト表の現場での作成への変更

    ・昼食45分、休憩午前午後10分ずつ

    ・財務・会計業務と総務業務のみとする

    ・財務管理の徹底(売上UPと経費節減の徹底)

    ・社員が働きやすいようバックアップする(応援体制づくり)

    ・会議の見直し

    ・文書管理の徹底

    ・社員の健康管理の徹底

    営業企画

    ・観光交流・外販・施設管理・環境整備

    ・営業企画・観光交流・外販・施設管理・環境整備の仕事の内容の検討

    ・平日の保冷車(萌え号)の利活用策の検討

    ・物産館連携の検討

    ・外販計画の作成・・・PR出展、販売促進

    ・交流事業の計画

    ・HPの見直しと日々更新(メルマガの検討)

    ・ネット販売の検討

    ・年間の花の栽培・観賞計画の作成

    ・九州全域のマスコミ、ミニコミ、フリーペーパー、旅行会社などの連絡先名簿の作成

    ・周辺企業の現状調査の実施(社員食堂などの有無など)

    ・出荷協議会との交流・連携・共同事業などの検討

    ・イベント計画の作成

    ・桜の植樹(芝桜、川津桜、ソメイヨシノ)

    ・バーベキューができるようにする

    ・屋外にイスを設置

    ・バーベキューできるようにする

     

    ④「第四弾・・・実施」

    実施⇒評価・検証⇒修正・手直し⇒企画および運営方法の修正⇒実施を繰り返し、やりながら進めていくことになります。

     

    Ⅵ.考察

     

     まずは、以上の計画を来場者、社員・役員・村民・役場に具体的に進んでいるという「見える化」することが大事で、来場者アンケートからコンサートを中心としたイベント企画案を作成し提案した。

    ターゲットを熊本市民(震災前は30%)、福岡都市圏、久留米都市圏のファミリー(震災前は60%)とし、ファミリー層の取り込みを狙う。

     

    企画内容として:

     ①花の園「ポピー園」オーナー制

     ・花の種まき、移植、植え込みの体験

     ・開花(4月~6月)

     ・開花宣言コンサート

      来場者の意見で1番多かったライブイベントをしてほしいの声には熊本出身のアーティストのライブを企画しました。

    今人気の3人組ロックバンド「WANIMA(ワニマ)」単独ライブ

    メイン曲である「ともに」はCМソングに起用されたことで人気が高いのですが、昨年より実施されている熊本復興ドラマの主題歌です

    その他熊本出身であるコロッケやクリームシチューなどのお笑いライブで楽しんでもらい利用者は高齢者が多かった印象から八代亜紀などの演歌コンサートも企画しました。

     ・参加者が撮影したこれらの写真をSNSサイトインスタグラムに♯萌の里でアップし  

    てもらい4シーズンでグランプリを決定します。

    グランプリは「いいね!」の数やコメントなどのリアクションで決めます。

    またyoutube動画や公式ツイッターとも連携

    優秀者には萌の里の食事券、馬肉プレゼントをします。

    ②花の園「コスモス園」オーナー制

     ・花の種まき、移植、植え込みの体験

     ・開花(9月~11月)

     ・開花宣言コンサート

      熊本県内で活躍しているアーティストのコンサートとします。

      むたゆうじ、チャーリー永谷、高崎裕士、熊本城おもてなし武将隊、としろう、

     ・参加者が撮影したそれらの写真をSNSサイトインスタグラムに♯萌の里でアップし

    てもらい4シーズンでグランプリを決定します。

    グランプリは「いいね!」の数やコメントなどのリアクションで決めます。

    またyoutube動画や公式ツイッターとも連携

    優秀者には萌の里の食事券、馬肉プレゼントをします。

    ③復興市場『萌の里』での子ども向けイベント

     ・お遊戯と歌

     ・読み聞かせ

     ・朝市(親向け)・・・生鮮野菜、果物の特売、サツマイモ・椎茸・なすの詰め放題

           天草に依頼して「活魚」の産直市

    ④俵山に「くまモン」を描く(花と木で/イラスト公募)・・・焼酎等をプレゼント

    萌の里の利用者にオリジナルくまモンデザインのイラスト募集しグランプリになると自分がデザインしたくまモンが俵山に大きくコスモスアートとして描かれれます。

     

    ⑤食堂のメニューに熊本ラーメンを追加する

     

    Ⅶ.今後の課題

     

     西原村 俵山交流館「萌の里」の社員一丸となって村をあげて、創造的復興をとげるようヤル気、元気、勇気をだしてもらい、実行していただきたい。

     社員のヤル気次第で、来場者が増え、出荷者も生産意欲が増し、出荷物の品揃えも増え、売上向上へとつながっていく。平成20年当時の経営改善運動を見直し、再度原点に返って、経営者・社員一丸となって復興に邁進していただきたい。そうすると、西原村村民、熊本県民、そして、九州全体から来場者が増え、さらに萌の里の復興が加速されていくと確信します。

     

    【引用・参考文献】

    萌の里経営改善計画(平成20年10月地域振興研究所)

    萌の里の戦略案(平成20年10月地域振興研究所) 

    西原村俵山萌の里事業計画(平成20年10月地域振興研究所)

    第5次西原村総合計画(平成26年3月西原村)

    まち・ひと・しごと創生 西原村総合戦略(平成27年10月西原村)

    西原村復興計画(2017.3.31西原村)

    地震被害及びその対応と復興について(平成29年7月29日 西原村副村長 内田安弘)

     

     


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論文7

「地域創生におけるイベントの機能」

~大分県竹田市「たけた竹灯籠 竹楽」の検証~


Ⅰ.はじめに

竹田市には、日本古来より存在するマタケ・ハチクと、 中国から350年前に日本に導入されたモウソウチク等の竹資源が豊富に自生しています。竹は古来より建築材料や調度品、日用雑貨等に使用され、又、食用としても日本人になじみの深い存在でした。 しかし近年、竹の需要は激減し、それに連れ竹林の荒廃も加速度的に進んでいます。  竹田市観光協会(当時)ではこの現状を改善し、併せて観光浮揚策の一環として2000年より竹灯籠による町並みのライトアップを企画しました。元来竹田市は岡藩7万石の城下町として栄え、市街地には武家屋敷や古刹が点在し、情緒在る風景を今に伝えています。  

今回竹楽のメイン会場となる歴史の道周辺は町並みも環境も整備され、竹の灯に揺れるその様は訪れる人を 幽玄の世界に誘いました。

そんな竹田市の「たけた竹灯籠 竹楽」を事例に、竹のイベントが地域活性化の原動力となり、起爆剤となり、そして、多くの市民を感動させ、地域のあり方を共有し、地域創生への活動へと昇華していった市民運動を研究した。

 

Ⅱ.研究の背景

地方から日本を創生する「長期ビジョン」「総合戦略」の閣議決定を受けて地方創生担当大臣石破茂は、つぎのようなコメント(平成26年12月27日)を発表した。

「日本は世界に先駆けて「人口減少・超高齢社会」を迎えています。まち・ひと・しごと創生本部は、我が国が直面する人口減少克服・地方創生という構造的な課題に正面から取り組むために設置されました。  本日、政府は、日本の人口の現状と将来の姿を示し、今後目指すべき将来の方向を提示する「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン(長期ビジョン)」及びこれを実現するため、今後5か年の目標や施策の基本的な方向、具体的な施策を提示する「まち・ひと・しごと創生総合戦略(総合戦略)」をとりまとめ、閣議決定しました。

 総合戦略においては、人口減少と地域経済縮小の悪循環というリスクを克服する観点から、東京一極集中を是正する、若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる、地域の特性に即して地域課題を解決するという基本的な視点の下、まち・ひと・しごとの創生と好循環の確立により、活力ある日本社会の維持を目指していきます。  このため、「しごと」と「ひと」の好循環として、次の目標に対応する施策を提示しています。

2020年までの5年間で地方での若者雇用30万人分創出などにより、「地方における安定的な雇用を創出する」、 現状、東京圏に10万人の転入超過があるのに対して、これを2020年までに均衡させるための地方移住や企業の地方立地の促進などにより、「地方への新しいひとの流れをつくる」、 若い世代の経済的安定や、「働き方改革」、結婚・妊娠・出産・子育てについての切れ目のない支援などにより、「若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる」、

 また、併せて、この好循環を支える「まち」の活性化として、

中山間地域等、地方都市、大都市圏各々の地域の特性に応じた地域づくりなどにより、「時代に合った地域をつくり、安心な暮らしを守るとともに、地域と地域を連携する」、

も進めます。

いつの時代も日本を変えてきたのは「地方」です。地方創生においても、地方が自ら考え、責任をもって戦略を推進する観点から、今後、地方公共団体において、国の長期ビジョンと総合戦略を勘案して、地域の特性を踏まえた「地方人口ビジョン」と「地方版総合戦略」を策定していただくことにしています。その際は、「縦割り」や「重複」を地方においても排除し、行政だけでなく、地域で実際に取組を進めている産官学金労(産業界・行政・大学・金融機関・労働団体)や住民代表も含めた多様な主体が参画して、自らのこととして策定・検証していくことが重要です。」

そこで、実際地域で実施されている地方創生の取り組みを研究することにした。ただ東京の劣化コピーを地方に押し付けたらうまくいかない。地域の歴史文化、風土、自然等の地域資源を活かし、地産地消の農業の取り組みや着地型観光の試み等、地域愛に溢れた具体的な活動が九州各地で目につく。そのひとつが大分県竹田市の取り組みである。

 

 

Ⅲ.研究の目的

竹田市という基礎自治体の自立という点については、地域が培ってきた歴史文化と地域資源を活かし、独自の先導的な政策を展開していくことこそが、自治体間競争に勝っていく妙案であると考えます。どういう魅力的な企画が立案され、実践されるのか。と同時に、市民が、民間企業が、行政がどんな新しい魅力を作り上げていくのか。その構想と実践力なくして竹田市の城下町再生が図られるはずがないと考えます。どう活用するかという「企画力」とか「管理方法」とかをしっかりと担うことのできる集団が見えておかないと、この作業は前には進めない。

そこで、「たけた竹灯籠 竹楽」の取り組みにその可能性を見出すことができないか。「たけた竹灯籠 竹楽」というイベントの役割と機能を研究することにより、市民目線で・訪問者目線で地方創生・地域創生におけるイベントの役割と機能を明確にすることができる。

 

Ⅳ.研究の方法

 竹田市の市街地で開催された、「里山保全100年計画・第15回たけた竹灯籠 竹楽」は「竹・光・音・出逢い」をテーマに、平成26年11月21日(金)~23日(日)の3日間開催された。筆者は、期間中現地踏査し、実行委員長や行政、商工会議所(元気な女性部)、竹灯籠の準備などに関わった地域おこし協力隊など多くの市民にヒアリングした。また、別の日に竹田市長首藤勝次にもお話を聞けた。

再生した竹田市の市街地を、城下町を誰が活用するのか、誰が愛するのか、誰が運営するのか。それらが見えてこないと地方創生は絵に描いた餅にしかならない。キーマン探しからこの研究は始まった。

 

 

Ⅴ.研究の結果

首藤市長は、「就任して5年が経過しました。『目標がなければチャンスは見えない、ビジョンがなければ決断できない』ことをお話ししてきました。いま目標もビジョンもその輪郭がしっかりと見え始めています。構想から実践に移行させた事業も成果を上げながら、いまや全国的な注目が集まりつつあります。『可能性』とか『夢』といった芽が出て、花が開き、結実しているものもあります。連鎖反応を起こしているかのように次から次に花が咲き始めています。」と述べられているように、農村回帰宣言市として移住定住施策などNHKで全国放送される等、様々な方策が実行に移され、成果が出てきている。エコロジーでミュージアムなまちづくりが進行中だ。「地域力」(竹田らしさへの気づき)「人間力」(グローカルな人材育成)「行政力」(政策立案能力の強化)そして「経営力」(世界に通用する価値の提供)の4本柱の新生ビジョンを実行している。竹田市では「TOP運動」と名付けて推進している。Tは竹田市の、そして挑戦(トライ)の頭文字、Oはオリジナル、オンリーワン、Pはプロジェクト、パワー。

以上の考え方で地域活性化に邁進している竹田市の「地域力」を高めるための城下町再生プロジェクトのひとつが「たけた竹灯籠 竹楽」である。

 

1.竹楽を始めた経緯

 

竹田市では平成9年に農林業、商業、観光の三位一体となった「活力と風格のある地域振興」を図るためエコミュージアム(生活環境博物館)構想をコンセプトに竹田市観光振興計画が策定された。この計画は、竹田市の歴史・文化・自然を基調に居住者が生活を楽しみ、外来者を迎え交流の輪を広げ農村環境の保全や商業を活性化し、町並み、村並みの再生や文化の創造を市民が一体となって進めようとするものである。

竹田市観光協会(当時)では計画の実行団体の一員として、里山保全と市街地の商業環境の融合を目的に平成10年から岡城・城下町もみじフェスタを開催。里山ウォーク、自然観察会などのイベントを実施する過程で、平成12年に3,000本の竹灯籠を殿町武家屋敷通りに設置し好評を得たことから、翌13年には12,000本に竹灯籠を増やし、名称も「たけた竹灯籠 竹楽」として単独開催。以後は、毎年20,000本をベースに現在へと続いている。

 

2.竹楽の発展期

 

(1) もみじフェスタたけた竹灯籠「竹楽」のイベント事業(第12回)

平成23年11月18日~20日に開催。里山保全整備(手入れの行き届かない里山の整備のためにボランティアを募り、竹伐り作業等を行った)を行い、廃材となった竹を有効活用並びに産業と結び付けるため、まず20,000本の竹灯籠を作り、城下町の観光振興に役立てた。また、使用した竹灯籠は竹炭等として産業おこしの一環として最後まで使用した。残念ながら天候に恵まれず、客足は例年に比べ減少したが、オープニングセレモニーでは、坂の上の雲で郷土の先哲「広瀬武夫」の恋人アリアズナ役の女優に花を飾っていただき、盛大に開幕宣言をすることができた。また、東日本大震災復興メッセージ灯籠の作成もボランティアである竹田南高校の生徒全員と一緒に行った。

 

(2) もみじフェスタたけた竹灯籠「竹楽」のイベント事業(第13回)

平成24年11月16日~18日に開催。里山保全整備を行い、廃材となった竹を有効活用並びに産業と結び付けるため、まず20,000本の竹灯籠を作り、城下町の観光振興に役立てた。また、使用した竹灯籠は竹炭等として産業おこしの一環として最後まで使用した。天気に恵まれ、過去2番目の人出を記録した。作業も、各種団体に役割を割振り、約1ヵ月間の竹加工作業と当日、終日の準備・片付け作業に至るまで、大きな役割を担ってもらった。

 

(3) もみじフェスタたけた竹灯籠「竹楽」のイベント事業(第14回)

平成25年11月15日~17日に開催。里山保全整備を行い、廃材となった竹を有効活用並びに産業と結び付けるため、まず20,000本の竹灯籠を作り、城下町の観光振興に役立てた。また、使用した竹灯籠は竹炭等としての販売や、家屋の床下材としても活用した。3日間ともに天気に恵まれ、多くの人出を記録した。作業も、各種団体に役割を割振り、約1ヵ月間の竹加工作業と当日、終日の準備・片付け作業に至るまで、大きな役割を担ってもらった。

 

(4) 「里山保全100年計画・第15回たけた竹灯籠 竹楽」のイベント事業(第15回)

平成26年11月21日~23日に開催。里山保全整備を行い、廃材となった竹を有効活用並びに産業と結び付けるため、まず20,000本の竹灯籠を作り、城下町の観光振興に役立てた。15/100回として開催。4月から移住してきた地域おこし協力隊のメンバーも9月からの竹加工作業に協力した。

市民が、商店街の方たちがお接待し、城下町を盛り上げていた。普段ない店を出して賑わいを演出していた。市民の文化度が高く、市民自らが企画し、参加する。そんな市民総参加のイベントになっている。

 

 

3.竹楽のこれから

 

当時の観光協会主催によるイベントとして開始されたことから、当初は観光浮揚や集客手段として認知されていたが、その目的とする、

1.環境問題に目を向け里山文化の再生と里山を素材とした仕事づくりや新しい商品開発による農村と町の経済価値の創出(産業連環)

2.まちづくりへの提案や人材・ノウハウの提案など地域社会に開かれていくような仕組みづくり(次世代への継承)

といった具体的な取り組みが徐々に実現していくようになると、単なる観光イベントとしての範疇に収まりきれない反響と共に、これまでにない多くの市民や諸団体との協力関係や交流が生まれた。そこで意義・目的も「イベント竹楽」の運営のみにとらわれず総合的な里山保全運動にかかる市民の声と参加を取り入れた、NPO法人里山保全竹活用百人会(注1)を立ち上げ「里山保全百年計画」(注2)という長期ビジョンの基に企画・開催されるようになった。

 

4.里山保全百年計画を成就させるために・・・地方創生に向けて

里山保全百年計画は、竹楽に代表されるイベントの開催をもって評価・継続されることを目的とせず、環境問題に目を向けた里山文化の再生と、その素材を活用した産業・文化の連環による「竹田らしい」「竹田ならではの」地域活力の創造と推進を図る、崇高かつ壮大な取り組みである。  その実現には、一時的なブームや一部の有志における思想・発想を基にするのではなく、全市民に総参加を促すアプローチと百年の年月が必要であると自覚している。  そこで竹楽の運営では、時代、世代が変わろうとも、変えてはならない「掟」や「慣わし」「作法」を伝統的な行事である神事や祭りを参考に導き出して、竹田市民のDNAに刻み込むべく具体的なアプローチを試みている。 「DNAに刻む」という表現については、後年、竹楽並びに里山保全運動についての議論や検証が行われることがあっても時々の情勢に左右されることのない「情操」や「伝承」の領域を表している。  どのような状況下にあっても竹田市民にとって里山保全に関わることは、理屈ではなく宿命なのであるという遺伝子の継承が百年の時を刻む原動力であると信じて・・・。

 

5.竹楽の景色をつくるもの

 

竹楽に使用する竹灯籠は、一定の比率によって組み合わされた三本組みを基本としている。彫刻による造作や和紙、セロハンを貼るなどの加工は行わない。また灯りも専用の蝋燭を使用し、電飾等は使用しない。

その他のモニュメント、光を使用した文字表現、竹工芸作品、誘導灯としての単灯籠などは、その用途や地区に限定されるものであり、厳密には竹楽の竹灯籠とは呼ばずに区別されている。

市街地の象徴的エリアにおける竹灯籠の風景を「竹楽八景」と認定し、そのエリアは百人会の定めた人々(化粧師)(注3)によってのみ管理されている。三本組みの竹灯籠という、極めてシンプルな灯りをどこに置くか、また置かないか、そのバランスによって光と闇、建物と影のコントラストなど、昼間とはまったく違った幽玄の世界を演出している。それは、その場所の醸し出す独特の空気でもあり、それぞれ化粧師の特徴でもある。

また竹灯籠による視覚的な効果だけでなく、古くから文化活動の盛んであった土地柄により芸術の造詣も深く、多くのアーティストがコンサートをいたるところで開催しているのも楽しみのひとつである。ウェルカムゾーンの賑やかさを演出する音楽や闇に染み込む和楽器の調べなど、それぞれが竹楽のBGMとして風景の一部となっている。場所によっては「無音」という贅沢なBGMも用意されている。

 

 

Ⅵ.考察

 

1. まちづくりコンセプトの確立

 

社会経済環境の変化にともない、地域の再生と活性化を目指して各地でさまざまな試みがなされているが、それらはいずれも「ハード」の施設の整備に重点がおかれ、地域のイメージを変え、情報発信機能を高めるための「ソフト」のシステム検討に力を省いているところが数多く見受けられる。

「まちづくり」をはじめるに当っては、まず第一に自分達の地域をどんな地域にしたいのか、そのあるべき姿をはっきりとした理念として確立することから始まる。

・自分達の地域のあるべき姿を見い出し、

・それを実現するためにはどのような方向を目指し、

・どのような方策を積み上げればよいか、

・そのためにはどんな施設を整備し、

・どんな運営やオペレーションのシステムを構築すればよいか

等の目標をしっかりと定めて動き出す必要がある。言い替えれば

・どんなちょう都市を創ろうとしているのか、

・そのためにはどんなイメージを構築しようとしているのか、

を計画時点から十分に検討し、明確な目標を定めて、全ての作業をその目標に向かって集約していく必要がある。

こうした「まちづくり」のコンセプトや全ての目標を定めるための基本となるものは、自分達の地域のあるべき姿についてのはっきりとした理念=都市の将来像の確立にある。

まちづくり、地域づくりの流れの変化は、シンボル的施設建設や一過性の地域イベント展開の時代から、地域の総合的な魅力で勝負する地域経営の時代へと変化し、「住民活動展開の時代」ともなっている。まちづくりへの住民参加の在り方、枠組みをどのように創るかが鍵となる。

都市の将来像を実現するためには、その手法として地域CI戦略(注4)の展開は最も重要なファクターとなる。これは単なるPRや宣伝の手法ではなく、対外的な情報発信とイメージの構築であると同時に、対内的な意識改革の運動であること、それはまさに車の両輪であり、まちづくりに取り組むための官民一体化の基本ともなる。

地方版総合戦略は、地域の将来像づくりである。コンサルタント業者へ丸投げするのではなく、産業(商工会議所参加事業者等)、行政、住民など幅広い関係者が参加して、地域に密着した実効性のあるプランを練り上げたい。

地域のCI活動は、地域の活性化のまちづくり理念や戦略の再構築の貴重な契機となるものであり、これにどう取り組み成果をあげていくか、地域の意欲、発想力、活動力が根幹となる。

さらに、地域経営においては、地域のさまざまな資源の活性化、そのための総合的な活動、即ち産業の複合化や異業種交流、そして期待される産業経済・生活・文化全般への波及効果の広がりなどの特異性のなかで、CI運動はその機能を有効に発揮し、既に地域づくりで重要な役割となっている交流人口の促進にも具体的な効果をもたらす重要な手段となっている。

 

2. 地域振興イベントの基本的な考え方/戦略

地域振興イベントは、地域振興を目的とした活性化活動の一貫としてのイベントであり、次の要素を十分検討する必要がある。

 

(1) 地域の特性を活かす

地域CI活動に基づき、地域の将来像を達成するためには、地域の資源、自然資源、人口的資源、歴史的資源、伝統的資源、生産的資源、人的資源等の地域特性を十分に盛り込んだイベントでなければならない。

そのためには、発想を豊かに、時には逆転の発想(プラス志向、積極的、能動的な前向きの発想意欲と、利点を活かし、付加価値をつける発想(ふるさとファンづくり)が必要。

 

(2) 地域活性化のための「場」と「機会」の創造

地域の各種産業の交流と複合化を図るためにはイベントはきわめて有効な「場」と「機会」を提供できる

★たて割り行政の排除

    農業と商業、農業と観光、工業と農業等々により新しい商品開発の機会

    販売方法やルートさらには新しい産業の創出が可能となる

 

(3) ひとづくりと組織の連携

・地域振興やイベントに最も重要なものはリーダーの存在と、そのリーダーが十分働くことができるよう支える人材配置と組織づくり

         ⇩

・行政、住民、企業をつなぐ有力なコミュニケーションパイプとなる

         ⇩

・地域CIを通じて、住民の郷土意識を培うことが重要であり、イベントは大きな効用を持つ手段であることはいうまでもない

 

(4) 地域振興イベントにも内向けと外部向け

・地域の魅力の情報発信、交流人口の獲得にはイベントが最も有効な手段

 ⇩

・地域CI活動と同じく地域振興イベントにも内向けと外向けがある

     内向けイベント----地域住民のコミュニケーションと意思統一

     外向けイベント----情報発信と交流人口の獲得

 

(5) 地域振興イベントのまとめ-柔軟な発想、地域全体の協力体制

ⅰ その地域を良く知ること----潜在資源は地元の人ではわからない場合が多い。第三者の目でみることも必要。地元人ほど自分の地域を知らない

ⅱ できるだけ地域住民との会話をし、住民の意見を聞くこと

    人づくりと地域住民の結束、やる気等を起こさせるため

ⅲ 柔軟な発想、逆転の発想が大切

    各種の規制や理論等にとらわれない発想

 

(6) イベントに共通する地域マーケティングとは

・消費者(交流人口)のニーズ(必要性、要求)、ウオンツ(欲求)を予め把握する

  ⇩

・地域の様々な資源を効果的に活かした製品・商品・サービス計画を実現する

  ⇩

・異次元産業の交流・複合化によって、製品・サービスを市場に提供する

  ⇩

・消費者が喜んで購入・消費・利用(参加)し満足を得る

  ⇩

・一定量の売り上げや地域のファンとして定着させる

  ⇩

・地元還元と経済の成長循環が生まれる

  ☟

★地域振興を支える基盤となる

 

(7) 地域振興イベントは「こと」の始まり

地域振興イベントは、あくまでも、その目的を達成するための手段であり、その目的が達成されればよいというものではない。

地域振興イベントは、同時に「こと」の始まりとすることが重要。地域振興イベントを基盤として、新たな地域振興への起爆剤となる要素を含んでいる。

 

 

3. 地域創生におけるイベントの機能

「里山保全100年計画・第15回たけた竹灯籠 竹楽」に見られるように、地域活性化のためにはイベントの役割は大きい。単なる起爆剤になるのではなく、地域創生のための日々の住民活動へと結びつき、イベントで培ったコミュニケーション能力を十分に活かし、また、イベントを作り出す過程で育む担い手の育成(人財育成)により、地域の活性化の企画・制作・実施運営のできる部隊を養成し、都市という舞台で市民が、来訪者が楽しく踊れるようにしていくことができる。まさに、地方から日本の活力を取り戻す運動が起こりつつある。地方の人により、地方のために、賑わいを取り戻し、都市を潤していく。

 

Ⅶ.

 

今後の課題

1.人材育成が鍵

 企画・計画を実践するのは人である。この人はこういうことができる。こういうふうに実践する。この人を中心に賛同する人が集まり、実施部隊の輪が広がっていく。そんな人材を得る必要がある。

 

2.地域の価値を創造・・・記憶に残る価値

地域の価値開発を空間の操作に求めるだけの時代は終わりを告げた。これからは地域の記憶=時間をストック化することで価値を生み出す情報運用手法が鍵となるだろう。ストック経済とは記憶の経済。記憶をストック化する技術が普及すればこの国の地域は別次元に進化する可能性がある。(注4)

何が地域の魅力かを知り、価値化をしていき、その魅力に賛同してくれる方たちをお迎えする。

 

3. 情報発信の強化を

 文化度の高い人たちが集うためには、その方たちへの情報発信が必要。竹田市の魅力に賛同してくれる方たちへの情報発信は、その魅力を十分に伝えることです。

 

 

 

注1.特定非営利活動法人「里山保全活用百人会」(理事長:井上 隆)とは

この法人は、大分県竹田市地域社会に対して、農山村における荒廃した里山の環境保全作業と間伐されたモウソウチクやマダケ、そのほかの各種用材を活用する放置林活用対策事業を行うとともに竹の新用途研究開発事業に取り組み、地域の経済振興や環境保全に寄与することを目的とし、その達成するため、次に掲げる種類の特定非営利活動を行っています。

1)大分県・竹田市における里山保全活動

2)竹を活用するための研究と実践活動

3)イベントと文化活動

注2.里山保全百年計画について

心の安らぎをもたらし、あらゆる生物が生きていくために必要な水と緑は私たちの健康的で文化的な生活にとって欠くことのできない貴重な財産です。豊かな自然環境に恵まれた竹田市は山林が総面積の75%を占め、日常生活の場となる里山として生態多様性の保全、風景の維持、入田湧水群などの水源涵養林、また自給的な農業や地域文化の継承など多様な役割を果たしています。しかし、高度経済成長期にかけて炭や薪から灯油などの化学燃料へとエネルギー革命が進んだことや経済構造の変革により、その役割を終えつつある里山は今、少子高齢化にともない放置され、農村には空き家も目につくようになりました。環境悪化、伝統文化の喪失等、暗い影を落としはじめています。里山保全竹活用百人会では、里山環境保全とその活用を目的に岡城・城下町もみじフェスタの開催期間中のメーンイベントとして竹楽を開催しています。毎年2万本の竹灯籠を作るのに必要なモウソウチクの山の面積は4ha。しかし竹田市の竹林面積は440haで100分の1にしかすぎません。わずかな面積でしかありませんが毎年切り続けることで何かが変わる、そのために100年かけても継続し、この運動の輪が幾世代までも繋がることに願いを込めて一本一本の竹灯籠に火を入れていきたいと考えています。

注3.化粧師

竹楽八景の装飾を担当する匠の集団。郷土の画聖・田能村竹田に代表される水墨画の世界をモチーフに竹灯籠によって陰と陽の化粧(装飾)を施す空間アーティスト達。

注4.地域CI

地域がもつ価値や独自性に基づく理念や戦略を再構築し、事業を展開するとともに、これをイメージや理念等の形で対外的に情報を発信すると同時に、対内的には官民が一体となった意識改革の運動。

注5.榎田竜路/アースボイスプロジェクトCEOの2014.12.31付FACEBOOK投稿より

 

 

引用文献

・「長期ビジョン」「総合戦略」の閣議決定に伴う石破大臣のコメント

(平成26年12月27日付)

・大分県竹田市新生ビジョンhttp://www.taketa-city.com/vision/about/

・大分県竹田市公式ホームページ「たけた竹灯篭『竹楽』」

http://www.city.taketa.oita.jp/tikuraku/   

・特定非営利活動法人 里山保全竹活用百人会 事業報告書

(平成23年度、24年度、25年度)

 

参考文献

・小田切徳美(2014)「農山村は消滅しない」岩波新書

・小坂善治郎(2011)「イベント学概論」リベスタス・クレオ

・須川一幸・赤羽正嗣(2003)「地域振興イベント企画の発想法」熊本県研修資料

 


 

 

 

「里山保全100年計画・第15回たけた竹灯籠 竹楽」の写真

ボランティアによる準備
オープニングセレモニー(フランスの某市の市長)
店先でのPR販売
メイン会場の点火された灯籠

市民に公開されている産業連関図

市民に公開されている産業連関図

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「空飛ぶ金魚と世界のひみつ」林弘樹映画監督とおもいやり泥棒

地域づくりの仲間である故大坪徹氏と嘉例川駅で。

鹿児島県内の離島を何回もいっしょに回り離島振興のための「南の島ゆめ市場」を開催した。

佐賀県唐津市で空港を活用した観光振興・名護屋城址を活用したまちづくりの打合せ
宮崎県五ヶ瀬町「夕日の里づくり推進会議」から感謝状を頂きました。まちづくりグループから表彰されて本当にうれしかった。

熊本県八代市泉町平家の里「琵琶と夜神楽」。

琵琶奏者:櫻井亜木子さん

白拍子:松岡靖乃さん

ドナルドダックはよく似た性格で大好きだ。

TDRには、もう100回以上通っている。3年間は年パスを持っていた。

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須川一幸プロフィール

Kazuyuki Sugawa
須川 一幸

・内閣官房 地域活性化伝道師(平成23年度~)

・総務省 地域人材ネット登録・地域力創造アドバイザー(平成22年度~)

・総務省 (財)地域活性化センター地域づくり支援アドバイザー(平成12年度~)

・九州農政局 都市農村共生・対流総合対策交付金等評価委員会委員(平成30年7月~)

・九州農政局 農山漁村振興交付金(農山漁村普及啓発対策及び農山漁村交流対策)評価委員会委員(平成30年7月~)

・熊本県地域づくりチャレンジ推進補助金外部審査会委員(平成22年度~)

・熊本県商工会連合会 エキスパートバンク登録専門家

・福岡市商店街支援施策等協議会委員(平成20年度~平成24年度、平成29年度~令和4年度)

・宮崎県日本のひなた地域づくり実践塾審査員(平成28年度~)

・特定非営利活動法人全国街道交流会議理事(平成18年度~)

・NPO青年協議会顧問(平成25年度~)

・九州沖縄地域づくり会議顧問(平成25年度~)

・(一社)日本イベント協会(JEVA)副理事長・九州本部長(平成17年度~)

・(一社)日本イベント協会(JEVA)イベント総合研究所副所長・主席研究員(平成25年度~令和4年度)

・東京富士大学 経営学部イベントプロデュース学科教授(平成25年度~平成28年度)

・東京富士大学 経営学部イベントプロデュース学科客員教授(平成29年度)

・久留米大学経済学部非常勤講師(平成30年4月~令和4年度)

・㈱コニー 代表取締役(昭和58年~令和元年) 

 ・㈱地域振興研究所 代表取締役(平成3年~)

・宮崎県五ヶ瀬町地域おこし協力隊(令和5年4月1日~)

・五ヶ瀬ワイナリー株式会社経営革新室室長(令和5年4月1日~)

 陽気、元気、根気、ヤル気、そして、勇気。    愛と思いやりと微笑み、そして 利他 

・人のネットワーク。特にノウハウではなく、ノウフーが大事である。

・ソフトのソフトは人材である。人は気づきがあると成長する。想像する力~企画する力~創造する力~知らせる力~納得させる力が必要である。

・ハードはソフトが無いと利活用できない。動かない。

・地域の声をよく聴くこと。私の考え方を押し売りしない。中小企業や地域に合った支援をしていく。

相談に乗る姿勢は崩したくない。

・地域の方が自分自身の力で独り立ちし、地域に貢献できるように支援していきたい。ひとりひとりの力を引き出すことをやりたい。

 ・10年間のサラリーマン生活(小松建設工業、小松フォークリフト)を卒業し、31歳で起業。昭和58年イベントプロデュース会社㈱コニーを、平成3年地域づくりプロデュース会社㈱地域振興研究所を設立。㈱コニーでは商店街イベントから展示会・博覧会等をプロデュース。企画~計画~制作~実施運営までを総合プロデュース、また、県庁等のイベント発注(コンペ、入札要項等)マニュアル作成と県庁職員研修等を行う。㈱地域振興研究所では市町村の長期総合計画、グリーン・ツーリズム計画、特産品開発調査~計画~開発~販路拡大、物産館や加工所・農家レストランの計画~設計指導~立上~運営、特産品加工場の経営指導、観光振興計画、商店街振興計画、介護・福祉計画等を計画するだけでなく、実行するための実地指導を行う。市町村新任課長研修等研修事業にも力を入れている。このような実績を買われ、平成16年~10年間、九州国立博物館交流事業監修アドバイザー・イベントプロデューサーとして現場で働いてきた。また、平成22年~4年間、長崎・雲仙・佐世保アンテナショップ「キトラス」販路拡大コーディネーターとして地域特産品の販路拡大の現場で生産者と一緒に活動してきた。このような活動を認められ、平成25年東京富士大学経営学部の教授に就任。5年間東京で次世代のリーダーを作るべく自ら想像する・創造する人材育成に努めた。九州に帰り、久留米大学経済学部非常勤講師として若者の育成に努めるとともに、地域づくりの現場へ足を運び、現場で指導。令和5年4月から五ヶ瀬町地域おこし協力隊として宮崎県五ヶ瀬町に移住し、地域づくりの最前線で、住民のみなさんといっしょに地域づくりを実践している。

 

連絡先:㈱地域振興研究所 

〒882-1202
宮崎県西臼杵郡五ヶ瀬町大字桑野内48-1桑野内一般住宅

TEL&FAX.0982-83-1745

須川一幸 携帯電話:090-3013-2569

E-mail:kazusuga39@gmail.com

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会社概要

商   号 株式会社地域振興研究所 Institute of Regional Research & Development

創   立 昭和58年11月24日(1983年11月24日)

設   立 平成3年3月27日(1991年 3月27日)

本   社 〒882-1202宮崎県西臼杵郡五ヶ瀬町大字桑野内48-1桑野内一般住宅       TEL&FAX.0982-83-1745

URL   https://sugawa-tiiki.com

Eーmail  kazusuga39@gmail.com

携帯電話  090-3013-2569(代表者の携帯電話番号)

資 本 金 1,000万円(授権資本4,000万円)

役   員 代表取締役  須川 一幸

従 業 員 主任研究員  1名  研 究 員  2名

業 務 内 容

【地域開発・コンサルティング・研究開発・シンクタンク部門】

1)県や市町村の長期総合計画の策定

2)新規及び再開発計画(市街地等の地域開発構想、まちづくり、むらづくり、TMO、テーマパーク、レジャーランド、店舗、ゴルフ場等)の企画・調査、構想策定、設計・管理・施工の斡旋、及び建設コンサルティング

3)観光振興、商店街振興、農業振興、林業振興、特産品振興等の産業振興に関する調査・研究およびその受託

4)長寿社会に対応した都市問題、地域問題、環境問題、福祉問題等に関する調査・研究およびその受託

5)総合マーケティング・コミュニケーション計画の策定 ◇企業CI(コーポレート・アイデンティティ)の企画 ◇地域CI(コミュニティ・アイデンティティ)の企画 ◇新商品開発の企画・開発、マーチャンダイジング ◇アンテナショップ、農林水産・畜産物直売施設の調査・研究・開発及びマーチャンダイジング ◇マーケティングリサーチ(調査・集計・解析・分析)の実施

6)マルチメディア(新聞、TV、ラジオ、雑誌、文字多重放送、CATV等の既存メディアを駆使したメディア・フォーメーションを核としながら、CD-ROM、インターネット等のIT関連への展開を行う)の企画・指導

7)市場調査資料等のデータベース化及びネットワーク化業務

8)海外投資や姉妹都市提携等の海外との提携等のコンサルティング業務

【企画制作部門】

1)マーケティングに関する出版物の企画、制作、出版

2)人材育成を目指したシンポジウム、セミナー、講習会、研修会、塾の開催

3)海外・国内の視察研修の企画、実施

4)マルチメディアのソフトウェア開発等の制作

5)イベントの企画、制作、実施運営

【設計・施行部門】

1)土木・建築工事の設計

2)土木・建築工事の施工管理の請負


ネットワークプレーン(協会コンサルタント等)

小坂善治郎 (一社)日本イベント協会副会長

鈴木和平  株式会社ライフプランニング

都合雅彦  TNCプロジェクト社長

吉原 弘  西日本イベント・コンサルタンツ(元西日本新聞社事業局)

山際千津枝 料理研究家

古賀方子  NPO全国会道交流会議専務理事事務局長

須川プロフィール2

連絡先

須川 一幸(すがわ かずゆき)

勤務先/株式会社地域振興研究所

〒882-1202宮崎県西臼杵郡五ヶ瀬町大字桑野内48-1桑野内一般住宅       TEL&FAX.0982-83-1745

携帯電話:090-3013-2569
ホームページ: https://sugawa-tiiki.com
E-Mail: kazusuga39@gmail.com

経歴1

昭和25年12月27日  佐賀県生まれ
昭和38年3月 佐賀市立循誘小学校卒業
昭和41年3月 佐賀市立成章中学校卒業
昭和44年3月 佐賀県立佐賀北高等学校卒業
昭和48年3月 西南学院大学経済学部卒業
昭和48年4月~昭和52年8月 小松建設工業株式会社
昭和52年9月~昭和57年8月 小松フォークリフト株式会社
昭和57年9月~昭和58年10月 株式会社アドコスモを共同設立
昭和58年11月~ 株式会社コニーを設立
平成3年3月~   株式会社地域振興研究所を設立
         須川塾主宰         
令和5年4月~  宮崎県五ヶ瀬町地域おこし協力隊
         五ヶ瀬ワイナリー株式会社 経営革新室室長   現在に至る

経歴2

・内閣官房 地域活性化伝道師(平成23年度~)

・総務省 地域人材ネット登録・地域力創造アドバイザー(平成22年度~)

・総務省 (財)地域活性化センター地域づくり支援アドバイザー(平成12年度~)

・総務省 (財)地域活性化センター全国地域リーダー養成塾講師(平成15年度~平成25年度)

・経済産業省 大人の武者修行・地域コーディネーター養成研修受入先達人(平成27年度~令和元年度)

・商店街よろず相談アドバイザー(要請支援型・訪問支援型) (平成26年度~令和3年度)

・農林水産省 農山漁村活性化支援人材バンク登録(平成26年度~平成28年度)

・九州農政局 都市農村共生・対流総合対策交付金等評価委員会委員(平成30年7月10日~)

・九州農政局 農山漁村振興交付金(農山漁村普及啓発対策及び農山漁村交流対策)評価委員会委員(平成30年7月10日~)

・特定非営利活動法人全国街道交流会議理事(平成18年度~)

・NPO青年協議会顧問(平成25年度~)

・九州沖縄地域づくり会議顧問(平成25年度~)

・(一社)日本イベントプロデュース協会副理事長・九州本部長(平成17年度~)

・(一社)日本イベントプロデュース協会イベント総合研究所副所長・主席研究員(平成25年度~令和4年度)

・東京富士大学 経営学部イベントプロデュース学科教授(平成25年度~平成28年度)

・東京富士大学 経営学部イベントプロデュース学科客員教授(平成29年度)

・東京富士大学イベント社会工学研究所 副所長・上席研究員(平成25年度~平成29年度)

・久留米大学経済学部非常勤講師(平成30年4月~令和4年度)

・熊本県食品加工研究所「熊本県農産物加工食品コンクール」審査委員長(平成18年度、20年度、22年度)

・熊本県地域づくりチャレンジ推進補助金外部審査会委員(平成22年度~)

・福岡市商店街支援施策等協議会委員(平成20年度~平成24年度、平成29年度~令和4年度)

・福岡市商店街自慢の店舗PR事業業務委託事業者選定委員会委員(平成30年度)

・佐世保市農水産物産地化・ブランド化事業評価委員会(平成20年度~平成29年度)

・宮崎県日本のひなた地域づくり実践塾審査員(平成28年度~)

◇株式会社地域振興研究所代表取締役(本社:宮崎県西臼杵郡五ヶ瀬町)
◇須川塾主宰(地域興し研究集団)   
◇宮崎県五ヶ瀬町地域おこし協力隊(令和5年4月~)
◇五ヶ瀬ワイナリー株式会社 経営革新室室長(令和5年4月~)    <令和5年4月1日現在>

全国の県・市町村の長期総合計画、観光振興計画、商店街活性化計画、地域CI計画、工業団地計画、都市と農村交流計画、イベント基本計画などに携わる一方、博覧会はじめ地域振興イベントや企業のPRイベント・販売促進イベントを多く手がけ、各地で地域づくり/地域おこしに参画する等、計画・指導から実施まで総合的にプロデュースしている

著 書(共著含む) 
◇『都市・企業の周年記念事業企画事例集』(綜合ユニコム)
◇イベントレポート『博覧会の実施運営』(インタークロス研究所)
◇『イベント企画の立て方・進め方コース』(日本能率協会)
◇『イベント戦略データーファイル』(第一法規出版)
◇『これからのイベント活用コース』(日本マンパワー)
◇『しっかりせんか!宮崎観光』(毎日新聞宮崎支局編)
『月刊観光』『E&C展示会情報』『宣伝会議』『まちづくり』など専門雑誌に多数執筆

出 演

◇TVKテレビ神奈川「カフェシティ ヨコハマ」1992-1-15/1993-1-13
◇宮崎放送MRTラジオ「サンデーラジオ大学」・・・[まちづくりのヒント]2000-1-30

講 演

◇山形県地方課『これからのイベントのあり方』 ◇神奈川県小田原市文化課『地方イベントの実施上の問題点を探る』 ◇長野県辰野町『総合計画の策定』 ◇長野県山之内町『総合計画の策定』 ◇東京都品川区教育委員会『イベントの演出・進行・運営』 ◇東京都品川区教育委員会『組織を活性化させる企画力・発想法』 ◇東京都調布市文化振興課『イベントの進め方』 ◇東京都板橋区消費生活課『消費生活展の企画・運営の問題点を探る』 ◇長崎県上五島町商工会『商店街の活性化』 ◇長崎県上五島町『総合計画の策定』 ◇京都府綾部市商工会議所『商店街の活性化』 ◇富山市青年会議所『JCとイベント、企画から実施まで』 ◇吹田市老人クラブ連合会『実年の生きがいづくり講座』 ◇大分県別府市やよい商店街組合『まちづくりと商店街の活性化』 ◇大分県別府市商工会議所『商店街の活性化とイベント』 ◇佐賀県佐賀市呉服町商店街『商店街の活性化とイベント』 ◇福岡県北野町『地方都市における国際交流』 ◇福岡コンベンションビューロー『地域活性化とイベント』 ◇韓国ソウル市『大田博覧会への道-博覧会の実施運営』 ◇福岡県二丈町『地域CIと地域振興』 ◇第6回インターナショナルプレミアムインセンティブショー『店頭SP事例対談』(ビジネスガイド社) ◇和歌山県観光課『観光地づくり・人づくり塾』 ◇熊本県菊池市商工会『商店街の活性化とイベント』 ◇長崎県佐世保市四ヶ町商店街『商店街の活性化とイベント』 ◇佐賀県農政企画課『アグリビジネスの展開手法について』 ◇山口県大島郡橘農業改良普及センター『農業の可能性』 ◇佐賀県大和町『これからの農業』 ◇熊本県泉村『観光の動向と民宿』 ◇熊本県ペンション協会『観光動向とペンション経営』 ◇宮崎県五ヶ瀬町『まちづくりのヒント』 ◇第35回全国山村振興連盟九州ブロック会議『地域振興について』 ◇佐賀県佐賀市いきいきわくわく農業経営セミナー『特産品、成功の秘訣を探る』 ◇熊本県天草郡・天草海洋リゾート基地建設構想推進協議会『天草ツーリズム』 ◇熊本県人吉・球磨地域『売れる特産品について』 ◇熊本県田浦町『21世紀の経済発展と農業経営の関係について』 ◇実践経営学会第44回全国大会発表  『都市農村交流による地域づくり-五ヶ瀬の新しい試みの実証研究』 ◇熊本県五木村『これからのムラづくり - 経済振興のために』  他

セミナー:(講師、コーディネーター、パネラー、インストラクター)

◇熊本県地域振興課『地域振興イベントセミナー』(平成3年~平成6年)  (熊本県内の市町村企画担当者のための二泊三日の企画コース、計画コース) ◇(財)電源地域振興センター『イベントによる地域活性化方策を学ぶ』 ◇(社)日本イベント産業振興協会『イベントセミナー』 ◇インタークロス研究所  『プランナーズサミット‘88-イベント企画シュミレーション』(1988~90) ◇インタークロス研究所『イベントゼミナール』 ◇ダスキン『スペシャリスト養成講座-イベントの発想・企画立案、   企画書作成シュミレーションからプレゼンテーション』 ◇タウン情報全国ネットワーク『イベントの発想と企画シュミレーション』 ◇(社)日本イベント産業振興協会・EVENTMESSE1992  『セミナー鼎談-成功する高度商業集積のための新イベント戦略』 ◇(財)農林漁業体験協会『都市農村交流活動員等研修会』 ◇ふるさと村・東京役場「浪漫亭」地域おこし実践道場『地域浪漫道場』(月例会) ◇全国東和町地域活性化セミナー『農業と地域活性化』 ◇九州通産局『電気のふるさと交流会』イベント分科会コーディネーター ◇国土庁『地域情報発信シンポジウム』パネラー(東京・原宿クエストホール) ◇熊本県(小国町、津奈木町、深田村、菊池市、阿蘇町)  『地域振興とイベント-事例研究および企画書作成指導』 ◇京都府綾部市『和紙シンポジュウム』パネラー ◇九州ふるさとネットワーク・シンポジウム『特産品開発の基本』分科会コーディネーター ◇(財)電源地域振興センター「イベント実務研修会」講師、インストラクター ◇(財)地域活性化センター「第12回地域イベント実務研修会」講師 ◇佐賀県厳木町「タウンウォッチング」インストラクター ◇熊本県白水村・阿蘇白水温泉「瑠璃」職員研修インストラクター ◇熊本県農村交流施設「温泉施設・物産館 支配人塾」講師・パネラー ◇宮崎県五ヶ瀬町『まちづくりシンポジウム』コーディネーター ◇熊本県農村交流施設「物産館 第2回支配人塾」講師 ◇(財)地域活性化センター『平成13年度地域産品・観光おこし研修会』講師(札幌、福岡)

メリット
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活動実績

<計画・指導>

地域計画策定の基本的な考え方  まちづくりの流れは、シンボル的な施設建設や一過性のイベント展開の時代から、地域の総合的な魅力で勝負する時代に変化してきた。その担い手は「人」である。まちづくりへの住民参加の在り方、枠組みをどのようにつくるかが鍵となり、「住民参加の時代」さらに「住民活動展開の時代」へと突入している。まちの将来像を実現するためには、データ解析、ワークショップ、グループインタビュー、ブレーンストーミング、ヒアリング、シナリオライティング、KJ法など様々な手法があり、その市町村に合った展開が望まれる。時分達のまちのあるべき姿を見い出し、それを実現するためにはどのような方向を目指し、どのような方策を積み上げれば良いか、そのためにはどのような運営やオペレーションのシステムを構築し、どのような施設を整備する必要があるのか等の目標をしっかり定めて、先にソフトを立ち上げ、そのソフトに合うハードを建設する。そんな住民からの盛り上げで、住民・民間・行政が対等に協力し合える「元気・活気・ヤル気」のまちづくりの手伝いができたら良いと考えています。

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【業務実績】
■県・市町村の長期総合計画策定業務、卓越のムラづくり計画業務
◇長野県辰野町第3次辰野町総合計画策定 ◇長野県須坂市第3次基本構想策定のための基礎調査報告 ◇長野県山之内町第3次山之内町総合計画策定 ◇長崎県上五島町総合計画策定 ◇大分県千歳村新総合計画策定 ◇鹿児島県内之浦町第2次内之浦町総合計画策定 ◇熊本県泉村「卓越のムラづくり」事業推進(平成9年度~平成12年度) ◇熊本県白水村「卓越のムラづくり」事業推進(平成9年度~平成12年度) ◇宮崎県五ヶ瀬町第4次長期総合計画策定(平成11年度~平成12年度) 基本構想、基本計画、10年展開計画、住民による推進委員会指導

■県・市町村の観光振興計画策定業務
◇福島県大熊町観光総合振興計画策定 ◇埼玉県観光振興イベント『ワンダフルさいたま』基本計画策定 ◇佐賀県佐賀市観光振興計画策定 ◇大分県千歳村観光振興計画策定

■県・市町村の農業振興計画策定業務
◇神奈川県小田原市グリーン・ツーリズムモデル整備構想策定  ◇福岡県嘉穂町地域農業基盤確立支援推進事業計画策定(直売施設「カッホー馬古屏」) ◇福岡県津屋崎町地域農業基盤確立支援推進事業計画策定(直売施設「あんずの里」) ◇福岡県杷木町農村資源活用農業構造改善事業計画策定(直売施設「ファームステーションバサロ」) ◇福岡県浮羽町地域農業基盤確立支援推進事業計画策定(直売施設「道の駅うきは」) ◇長崎県勝本町農業構造改善事業構想策定 ◇長崎県大村市地域農業基盤確立支援推進事業計画策定 ◇佐賀県呼子町グリーン・ツーリズムモデル整備構想策定 ◇佐賀県神崎町グリーン・ツーリズムモデル整備構想策定 ◇佐賀県大和町・JA佐賀大和「農産物直売所」基本構想計画策定 ◇大分県千歳村農山漁村活性化定住圏創造事業基本構想策定 ◇大分県大山町『一村一品運動』特産品東京圏市場調査報告 ◇熊本県阿蘇町グリーン・ツーリズムモデル整備構想策定 ◇熊本県五和町地域農業基盤確立支援推進事業計画策定(温泉施設「ゆめーる」) ◇熊本県天水町地域農業基盤確立支援推進事業計画策定(温泉施設「草枕温泉てんすい」) ◇熊本県大矢野町物産館「さんぱーる」建設基本計画策定、推進事業、開業準備指導 ◇熊本県大矢野町新山村振興計画策定 ◇熊本県玉名地区庭先野菜流通対策事業、物産館の活性化指導(やっちゃば、関所村など) ◇熊本県矢部町「虹の通潤館」活性化指導 ◇熊本県矢部町菅地区「鮎の瀬大橋ふれあい館」活性化指導 ◇熊本県矢部町加工グループ「さつき会」レストラン計画指導 ◇熊本県清和村「文楽館」「物産館」「天文台」活性化指導 ◇熊本県清和村アンテナショップ(熊本市「清和村ふるさと館」)活性化指導 ◇熊本県菊水町第3セクター「菊水ロマン館」活性化指導 ◇宮崎県五ヶ瀬町グリーン・ツーリズムモデル整備構想策定 ◇宮崎県農畜産物流センター整備計画基礎調査 ◇宮崎県TSL関連の農政面での検討基礎調査 ◇宮崎県串間市リフレッシュビレッジ基本計画策定(地域連携担当)(温泉施設「いこいの里」) ◇宮崎県串間市第3セクター(株)串間リフレッシュビレッジ設立・開業指導 ◇宮崎県五ヶ瀬町地域農業基盤確立支援推進事業計画策定(五ヶ瀬ワイナリー建設計画中) ◇鹿児島県桜島町地域農業基盤確立支援推進事業計画策定

■県・市町村の商工業振興計画策定業務
◇岩手県東和町中小商店街活性化ビジョン策定 ◇埼玉県戸田市向田工業地域鉄道高架等工場集団基本計画調査報告 ◇京都府綾部市商業ビジョン基本構想策定 ◇京都府綾部市商業ビジョン基本計画策定 ◇京都府綾部市黒谷和紙産業活性化ビジョン計画 ◇京都府綾部市黒谷和紙産業活性化マーケテイング調査報 ◇佐賀県佐賀市まちづくり佐賀『佐賀市中心市街地まちづくりビジョン』策定 ◇佐賀県江北町商工会地域特産品等開発推進事業 ◇佐賀県江北町商工会長崎街道まちづくりサミット推進事業 ◇佐賀県大町町商工会長崎街道まちづくりサミット推進事業 ◇佐賀県北方町商工会地域特産品等資源調査事業 ◇佐賀県白石町カード化推進事業 ◇佐賀県塩田町空店舗対策事業 ◇佐賀県北方町商工会地域特産品等開発推進事業、販路開拓事業 ◇長崎県上五島青方商店街活性化計画策定 ◇鹿児島県鹿児島市『天文館商店街』活性化イベント計画策定

■県・市町村の地域CI計画、国際交流計画、土地利用計画、定住計画策定業務
◇福岡県二丈町地域CI基本計画策定 ◇福岡県春日市国際交流事業基本構想策定 ◇福岡県星野村若者定住意向調査設計 ◇長崎県上五島国土利用計画策定

■県・市町村の老人保健福祉計画、介護保険事業計画策定業務
◇福岡県鞍手町、宮田町、小竹町、若宮町新老人保健福祉計画、介護保険事業計画策定 ◇宮崎県五ヶ瀬町新老人保健福祉計画、介護保険事業計画策定

■県・市町村のイベント振興計画策定業
◇岩手県1998年オリンピック選手村跡地利用基本構想策定 ◇岩手県花巻市宮沢賢治記念イベント企画策定 ◇宮城県河北町年間イベント基本計画策定 ◇宮城県仙台市『泉ニュ-タウン』住民交流イベント基本計画策定 ◇長野県『信州博覧会・ホビー快適別荘村』プロデユース(平成4年) ◇栃木県佐野市『全国ラーメンサミット』基本計画策定 ◇東京都奥多摩町『巨樹の里』グリーンイベント総合プロデユース ◇東京都小平市TAMAらいふ21地域企画プログラム基本計画・実地計画策定 ◇東京都大田区『大田区産業プラザ』建設指導・(運営・イベント・設計指導 ◇第9回全国都市縁化かながわフェア・相模原市館基本構想策定 ◇神奈川国体『 すぽとぴあ98』調査 ◇三重県『世界祝祭博覧会』世界のまつり招聘調査、催事基本計画策定 ◇京都府綾部市年間イベント基本計画 ◇徳島県『まちづくりシンポジウム』基本計画、実施計画策定 ◇徳島県徳島市・徳島繊維卸団地15周年記念事業基本計画策定 ◇徳島県徳島市・徳島繊維卸団地‘87事業計画策定 ◇佐賀市『2001年・長崎街道夢物語』企画 ◇宮崎県・第16回全国都市縁化みやざきフェア実施計画策定(行催事、広報、入場者予測) ◇鹿児島県における大型催事開催に関する調査報告

■市町村のテーマパーク計画策定業務
◇福島県須賀川市『福島空港エアーフロント』基本構想策定 ◇新潟県『ロシア村』建設基本構想見直し案策定 ◇京都府綾部市『黒谷和紙の里』構想策定  ◇熊本県菊水町『万世の里』基本構想策定 ◇宮崎県五ヶ瀬町グリーン・ツーリズム『夕日の里』基本計画策定 ◇鹿児島県大浦町『鹿児島ビレッジ』開発計画策定

■民間の施設計画策定業務
◇NTT『新宿コミュニケーションセンター』(新宿NSビル2階)基本構想策定 ◇兵庫県神戸市『神戸SFXランド開発計画』基本構想策定 ◇福岡県津屋崎町『スポーツカルチャーランド恋の浦』再開発基本計画策定 ◇福岡県宮田町『宮田モーターライフビレッジ』基本構想策定 ◇福岡県北九州市 FM九州 開局プラン策定(基本構想、基本計画、事業計画) ◇福岡県福岡市テレビ西日本・地域アンテナショップ『ふるさと一番館』基本計画、実施指導 ◇鹿児島県隼人町島津新田ならびに神造小島における開発計画策定  ◇鹿児島県『城山トライリゾート2000』新規事業計画策定 ◇鹿児島県鹿児島市『城山コンベンションホール』建設のための事業計画策定 ◇鹿児島県鹿児島市『城山観光ホテル』レストラン部門における新メニュー立案

■県・市町村・農協・商工会等の指導業務
◇福岡県福岡市井尻商店街活性化指導(中小企業事業団) ◇長崎県上五島町商店街活性化指導(中小企業事業団) ◇佐賀県佐賀市呉服町商店街活性化指導(中小企業事業団) ◇大分県別府市やよい商店街活性化指導(中小企業事業団) ◇熊本県菊池市菊池商工会活性化指導(中小企業事業団) ◇佐賀県江北町小田商店街「小田宿まつり」指導(中小企業総合事業団) ◇佐賀県中山間地域活性化アドバイザー指導  (大和町、厳木町、武雄・杵島地区、鹿島市、伊万里市) ◇佐賀県佐賀市元町商店街活性化指導(全店セール、朝市) ◇佐賀県佐賀市元町商店街活性化指導(佐賀県中小企業団体中央会) ◇佐賀県佐賀市中心商店街活性化イベント「ストリートジャム」指導 ◇佐賀県佐賀市中心商店街活性化(個店指導)(佐賀商工会議所) ◇佐賀県商工企画課、商業流通課 商業活性化指導  (呼子町、浜玉町、七山村、川副町、福富町、塩田町、中原町の各商工会) ◇佐賀県多久市商工会商業活性化指導 ◇佐賀県有田市陶器市イベント診断 ◇熊本県地域振興イベントセミナー企画・実施(平成3年~平成6年) ◇熊本県地域づくり支援事業  (小国町、津奈木町、深田村、菊池市、阿蘇町、五和町、不知火町、免田町) ◇熊本県中山間地域活性化「地域興しマイスター」指導  (菊水町、三加和町、南関町、玉名市、芦北町、津奈木町、水俣市、田浦町、矢部町、清和村) ◇熊本県農産物地場流通推進事業指導(農政部農業団体金融課)  (人吉市、多良木町、人吉・球磨地域) ◇熊本県中山間地域活性化「地域興しマイスター」指導  (支配人塾 第1回~)


<プロデュース>  

地域振興イベント関係・観光と物産展関係・講演会・シンポジウム・公演関係・博覧会関係・展示会・見本市関係・福祉関係

 

 これまで博覧会から企業や商店街の販売促進イベントまで幅広く携わってきましたが、第5回全国食文化交流プラザ「味フェスタ’95ぎふ」ほど地域の住民の参加が実を結んだイベントはありませんでした。信州博覧会の「ホビー快適別荘村」プロデュースでの県民総参加の実験の成功を、具体的に岐阜県で実行できた事を嬉しく思っています。  「味フェスタ’95ぎふ」は「集い 語らい 味わう 食の心」(匠の里から新しい食のメッセージ)を開催テーマに、岐阜県高山市(平成7年10月8日~15日)と下呂町(平成7年10月12日~15日)を主会場に実施されました。特に地域で活躍している料理好きのグループが自分たちが研究している祭り料理や健康食、大衆料理等を日替りで出展したり、美濃和紙のグループが和紙人形作家に研修してもらいながら5ケ月かかって制作した古代の食生活のジオラマを展示したり、豆味噌文化を表現するのに旧家を回って資料や実物を借りてきたり、先人の食の知恵を再現したり、お菓子で高山祭りの屋台を制作したり、食養膳の研究成果を発表したり、と地元の人々が「わたしはこんなことができる」と参加し、「ここはこうすればもっと良くなる」と企画し、「現場は私にまかせて」と運営に口を出す。そんなイベントづくりを手伝い、指導し、全体を構築することができました。本番は1週間でしたが、準備に約1年半(本格的準備は7ケ月)。特に飛騨地区の人々は燃えました。具体的にカウントしていないので正確な数字はわかりませんが、延べ6000名近くの人が自らのイベントとして携わりました。反省事項は色々ありますが、このパワーがこれからの岐阜県を創造していくと確信しています。  このように、地域イベントづくりはプロによる専門的な領域から、地域住民を巻き込んだ地域づくりとしての色を持つようになってきました。  したがって、これからの地域振興イベントは、「市民が自ら企画し、運営し、参加する」事をスローガンに実施し、イベントづくりの過程で、まちおこし(ソフト事業)やまちづくり(ハード事業)に活躍する人材を育成し、地域でのヤル気(活気)を起こさせる気運づくりが大切であると思います。私は、イベント業務管理者として、このムーブメントをプロとして指導・育成し、イベントが地域活性化の戦略的手段として定着するよう心がけるつもりです。

●地域振興イベント関係
◇札幌市・さっぽろ雪祭り「雪まつり瓦版」編集発行 ◇東京都『神賑い―素盞雄神社・古式御神輿納受式および船渡御』総合プロデュース ◇東京都奥多摩町『巨樹の里』グリーン・トーク総合プロデュース ◇東京都奥多摩町『巨樹の里』森林浴・巨樹めぐり総合プロデュース ◇山形フェスティバルin代々木公園企画 ◇埼玉県『ワンダフルさいたま』総合プロデュース ◇京都府綾部市『水無月大祭』総合プロデュース ◇京都府綾部市『丹の国祭り』総合プロデュース ◇徳島県ふるさとづくりフォーラム‘90総合プロデュース ◇長崎県上五島町ふるさとづくりフォーラム企画・実地指導 ◇‘85ラーメンフェスティバルinかごしま総合プロデュース  (第2回イベント大賞『奨励賞』受賞作品)85年3月 35万人動員(4日間) ◇鹿児島県桜島・錦江湾横断遠泳大会アドバイス ◇鹿児島県鹿児島市『縁起初市』アドバイス ◇鹿児島県菊池市民まつりアドバイス ◇鹿児島県さつまいもフェスティバル総合プロデュース ◇東京都小平市防災フェア『ディフェンスこだいら‘93』プロデュース ◇東京都小平市『ぶらっとウォッチングこだいら』プロデュース ◇栃木県佐野市『全国ラーメンサミット』アドバイス ◇第2回全国食文化交流プラザ・みやぎ祭‘92企画 ◇第3回全国食文化交流プラザ・広島企画 ◇第4回全国食文化交流プラザ・熊本・『美味か~にばる』アドバイス ◇豊かな海づくり全国大会・‘95宮崎大会企画 ◇東京都台東区『健康ウォークラリー』プロデュース ◇第5回全国食文化交流プラザ「味フェスタ95ぎふ」プロデュース ◇九州地区農業法人フェア‘97プロデュース ◇九州地区ファーマーズフェア‘98プロデュース ◇宮崎県五ヶ瀬町『夕日の里フェスタ』指導

●観光と物産展・商店街イベント関係
◇和歌山県観光物産フェアin代々木公園企画 ◇横浜そごう『全国ラーメンまつり』総合プロデュース(昭和63年~) ◇柏そごう『全国ラーメン味くらべ』総合プロデュース ◇広島そごう『日本全国ラーメンまつり』総合プロデュース ◇奈良そごう『全国ラーメンまつり』総合プロデュース ◇全国商工連合会『全国物産展』企画 ◇三越本店『世界麺‘sサミット』企画 ◇明治神宮『全国津々浦々雑煮大会』総合プロデュース ◇宮崎市ボンベルタ橘百貨店「九州のまん中フェア」総合プロデュース ◇TNCふるさと一番館「ふるさと産直市」指導 ◇佐賀市元町商店街「ふるさと朝市」プロデュース ◇佐賀県江北町小田商店街「小田宿まつり・大九州骨董市」指導 ◇佐賀市中心商店街「Street Jam」指導(平成12年~) ◇佐賀県北方町期間限定実験店舗「北方町物産館」指導

●講演会・シンポジウム・公演関係
◇ジャスコ『実年の健康講座』(仙台市、大府市、吹田市)実施 ◇スターダンサーズバレエ団『ジゼル』公演PR企画・実施 ◇松竹『ウルトラQザ・ムービー』特撮スタジオ公開イベント企画・実施 ◇アメリカンフットボール『アサヒビール・シルバースター』応援企画・実施 ◇ZENOKAパーティ総合プロデュース ◇『スポーツカルチャーランド恋の浦』オープニングイベント総合プロデュース ◇『スポーツカルチャーランド恋の浦』年間イベント総合プロデュース ◇飛行船『アサヒ・スーパードライ号』企画・運営(事務局運営) ◇第2回全国食文化交流プラザ・みやぎ祭‘92』シンポジウムプロデュース ◇東京都『放射5号線開通記念シンポジウム―道』プロデュース ◇(財)国際研修協力機構『外国人技能実習制度推進キャンペーン』説明会運営 ◇九州ふるさとネットワーク・シンポジウム  『地域特産品を起点とする地域情報発信とまちづくり』プロデュース

●博覧会関係
◇新潟県『新潟博』IBMブーム立ち上げ指導(昭和58年) ◇富山県『にっぽん新世紀博覧会』IBMブーム運営(ゼネラルマネージャー) ◇大阪府『大阪城博覧会』IBM「なにわ電字瓦版」企画・編集・発行 ◇高知県『黒潮博覧会』IBMブース企画・運営 ◇小樽市『小樽博覧会』IBMブーム企画・運営 ◇東京都『ひかり博覧会』IBMブーム企画・運営(ゼネラルマネージャー) ◇科学万博―つくば‘85PR展運営(富山、高知) ◇科学万博・電力館運営マニュアル制作 ◇京都府『国際伝統工芸博・京都』IBM「京洛電字瓦版」編集・発行 ◇名古屋市『ワールド・インポート・フェア・ナゴヤ‘85』IBM「国際電字瓦版」編集 ◇徳島県『嗚門ピア』IBM館企画・運営(ゼネラルマネージャー) ◇大阪府『国際食博覧会・大阪/宴』広報誌編集・発行 ◇大阪府『国際色博覧会・大阪/宴』日本館ラーメン横丁企画 ◇福岡県津屋崎町『おもしろゆかいな博覧会』総合プロデュース ◇大阪府『世界まんが博覧会』ハドソン館運営 ◇韓国・『大田万国博覧会』双龍館運営計画策定および運営指導 ◇韓国・『大田万国博覧会』会場全体演出計画策定 ◇長野県『信州博覧会・ホビー快適別荘村』プロデュース(平成4年) ◇三重県『まつり博・三重‘94』世界のまつり招聘調査報告 ◇三重県『まつり博・三重‘94』イベント基本構想策定 ◇第16回全国都市縁化みやざきフェア実施計画書策定(催事・広報・入場者予測)  (平成11年3月27日~5月30日開催、「グリーン博みやざき」   運営総括アドバイザー、テーマ館運営アドバイザー、「夢花館」総括ディレクター)

●展示会・見本市関係
◇大分県『大分‘83生活と情報化展』 ◇川崎市『エレクトロニクスの未来展』IBMブース企画・運営 ◇東京都ニューオータニ『‘83マネジメントシステムショー』IBMブーム企画・運営 ◇東京都サンシャイン『17th TravelFestival』企画・運営 ◇東京都サンシャイン『World Travel Fair´84』企画・運営 ◇東京都晴海国際展示場『‘87データショウ』シチズンブーム総合プロデュース ◇東京都サンシャイン『17th Travel Festival』企画・運営 ◇東京駅丸の内南口『立木義浩・瀬戸大橋写真展』プロデュース ◇東芝新製品『DYNABOOK』発表イベント企画・運営 ◇東芝新製品J3100シリーズ報道発表会企画・運営 ◇日本IBM『香港コンベンション』電字瓦版編集・発行 ◇福岡市・NTT『テレマーケティングフェア‘89』総合プロデュース ◇NTT『テレマーケティングフェア東京‘89』プロデュース ◇NTT『テレマーケティングフェア東京‘90』プロデュース ◇札幌市・NTT『テレマーケティングフェア北海道‘90』実施・運営 ◇NTT『テレマーケティングフェア東京‘92』プロデュース ◇NTT『テレマーケティングフェア東京‘93』プロデュース ◇NTT『テレマーケティングフェア東京‘94』プロデュース ◇NTT九州『マルチメディア&テレマーケティングフェア』企画 ◇東京都大田区産業プラザ・コンベンション施設整備指導 ◇福岡市コンベンション施設『マリンメッセ』設計指導

●福祉関係
◇福岡県『ねんりんスポーツ文化祭』推進会議顧問として指導(平成13年度より実施)     平成17年度ねんりんピック(全国健康福祉祭)福岡大会開催

   

 

講演・講師 

◇神奈川県小田原市文化課  『地方イベントの実施上の問題点を探る』 ◇長野県辰野町『総合計画の策定』 ◇長野県山之内町『総合計画の策定』 ◇東京都品川区教育委員会『イベントの演出・進行・運営』 ◇東京都品川区教育委員会『組織を活性化させる企画力・発想法』 ◇東京都調布市文化振興課『イベントの進め方』 ◇東京都板橋区消費生活課  『消費生活展の企画・運営の問題点を探る』 ◇長崎県上五島町商工会『商店街の活性化』 ◇長崎県上五島町『総合計画の策定』 ◇京都府綾部市商工会議所『商店街の活性化』 ◇富山市青年会議所『JCとイベント、企画から実施まで』 ◇吹田市老人クラブ連合会『実年の生きがいづくり講座』 ◇大分県別府市やよい商店街組合『まちづくりと商店街の活性化』 ◇大分県別府市商工会議所『商店街の活性化とイベント』 ◇佐賀県佐賀市呉服町商店街『商店街の活性化とイベント』 ◇福岡県北野町『地方都市における国際交流』 ◇福岡コンベンションビューロー『地域活性化とイベント』 ◇韓国ソウル市『大田博覧会への道?博覧会の実施運営』 ◇福岡県二丈町『地域CIと地域振興』 ◇第6回インターナショナルインセンティブショウ  『店頭SP事例対談』(ビジネスガイド社) ◇和歌山県観光課『観光地づくり・人づくり塾』 ◇熊本県菊池市商工会『商店街の活性化とイベント』 ◇熊本県津奈木町『特産品とまちづくり』 ◇長崎県佐世保市四ケ町商店街『商店街の活性化とイベント』 ◇佐賀県農政企画課『アグリビジネスの展開手法について』 ◇山口県大島郡橘農業改良普及センター『農業の可能性』 ◇佐賀県大和町『これからの農業』  など

メリット
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